三味の音とともに、艶やかな女性の声・・・江戸の小唄にそんなのがある。
梅は 咲いたか桜はまだかいな 柳やなよなよ風しだい
山吹や浮気で 色ばっかりしょんがいな
あさりとれたか蛤やまだかいな 鮑くよくよ片想いさざえは悋気で 角ばっかりしょんがいな
柳橋から小船を急がせ舟はゆらゆら波しだい 舟から上がって土手八丁吉原へご案内
山吹や浮気で 色ばっかりしょんがいな
あさりとれたか蛤やまだかいな 鮑くよくよ片想いさざえは悋気で 角ばっかりしょんがいな
柳橋から小船を急がせ舟はゆらゆら波しだい 舟から上がって土手八丁吉原へご案内
今年も、「梅」の出来具合が心配な季節を迎えた。花は咲いたけど、実のつきかたがいまいちなところが多い。
先週梅雨入りして、雨もようの日が多いけど、梅にとっては大事な「梅の雨」の季節なのだ。
毎月、月の中ころは能登で生活しているけど、この梅雨だけは、「梅仕事」のタイミングをはかって、月末に
している。先日、筆子さんから「梅仕事」のスケジュールがおくられたと思う。天気という「神様の仕業」みたいなものに
ゆだねるので、少し神経をとがらせる季節でもある。
「柳やなよなよ風しだい」というのもいい。
江戸の奇僧「仙厓和尚(せんがいおしょう)」の絵に、柳が風に吹かれているのがあり、
横に力強い揮毫がある。芯(幹)がしっかりしていれば、いろんな風が吹いているけど、
なんとかきりぬけられる・・・江戸の時代も、令和の今も、同じような風が吹いている。
気にいらぬ 風もあろうに 柳かな 仙厓