東京のお店でも、この季節は「能登の新わかめ」(乾燥させたもの)を販売する。
近くの美人の海女さんが、この季節に海に入り、とってくれる。
昨日、その海女さんちに「今年もよろしくお願いします」とお願いにいった。
「赤いベスト似合うね」とお世辞をいわれたので、「還暦のころにもどりたいと思って」
と言うと、「お互いに8年過ぎたね」と笑った。そう、その美人の海女さんは、同い年。
この季節の「新わかめ」は、「しゃぶしゃぶ」にするのが、能登人のならわし。
都会のお店のように、肉とかはいれない。「いきなりわかめ」スタイル。
「湖月館」という志賀町にある(被災して、移転しようと計画中)という料理旅館に
泊まった時、その食べ方を伝授してもらった。
「お湯をはった鍋に、わかめをいれる」・・・それだけ。
「な~んだ」と思う人は、料理やうまいもん(能登では、まいもん)を知らない。
どこの海で、どの季節に、どこを・・・とか、シンプルなものは奥が深いのだ。
湖月館では、「いしり」を隠し味にしている。能登では、どこの家庭にも必ず常備している魚醤。
能登には縄文から続く「醸し文化」が、日々の暮らしに息づいているのだ。
昨日は土曜日。ここの集落では「土曜日は、船をださない。釣りやもぐるのもご法度」になっている。
働き方改革。里山をぶらりと散歩したら、タラの芽がいっぱい。
能登は震災で、人口は激減しているけど、自然や環境は、変わらないリズムで流れていく。
誰にきかせるわけでもない、いや、求婚する相手に聴かせるために、うぐいすが囀(さえず)りの練習を
している。今はまだ「キョキョ」とか、「ホーホッ」とかいう感じだけど、
近い本番では、「ホー ホケキョウ」と囀るのだろう。がんばれ!感謝。