ネットで「イーハトーブの風」と検索したら、「あんべさん」の歌が聴ける。
あんべ光俊。早稲田出身だが、ある日いっしょに飲んだ時「ほんとうは立命館にいきたかった」と言っていた。
東京にいる時は、よくライブにもいったけど、今は出身地の岩手にもどって活動をしている。
あまり売れなかったけど?、売れなかったので、「彼らしさ」が残り、いい感じで地元で生きておられる。
「イーハトトーブ」とは、宮沢賢治の童話なのによくでてくる「理想郷」。
彼は生涯、法華経を信奉し、農業をする傍ら、童話や詩を書いた。
生前は、まったく無名だったけど、草野心平が尽力され、今のように誰でも知る存在になった。
あんべさんも、宮沢賢治の世界を、歌で表現している。とっても、素敵な歌なので、一度聴いてほしい。
「法華経」は、ぼくも何度も挑戦したけど、「読むだけではわからへん」と悟る。
耳で聞くほうがいい。昨日、近くの日帰り温泉にいって、北國新聞を読んでいたら、あんべさんと同じように、
地元の先輩を敬愛し、宮沢賢治の生涯を新作落語にした噺家が紹介されていた。桂枝太郎(かつら・えだたろう)さん。
歌と落語で「宮沢賢治の世界を逍遥する」・・・・新しい法華経かもなんばん。
京都から東京にシフトしたころ、「いつか、もう一度上洛して、『法華経』を勉強したい」とか思っていたけど、
能登で暮らすようになって、「ここで自然に寄り添ういながら暮らすほが、わかるような気がする」
と勝手に譲歩している。良寛さんの詩や、宮沢賢治ワールドは、北国の雪の中に埋もれてはじめて、「なるほど」
だと思うことしきり。
「雨ニモ負けず・・・・」という彼の詩は、能登の震災にあった昨年、染みたので、名刺に
雨ニモ 風ニモ 地震ニモ 負ケズ・・・と勝手に地震を入れて「捏造」して、能登の海で
焙煎する写真といっしょにのせた。裏面には「UFO焙煎器」をのせて、そこに「元気シール」を
はって、昨年は縁ある人たちに配った。そして、もうすぐ「アニメの元気シール」に音声がつく!
賢治さんは、「法華経」の理想郷を追い続けた短い人生だったけど、よくでてくる言葉がある。
「ほんとうの、ほんとうの、まことのさいわい」・・・・
「風の時代」になったといわれる。経典や原理原則を頭で理解するのではなく、「感覚」で
つかむ時代。ゆえに、「共有」することの難しさがあるけど、政治家とか宗教家といわず、
こんな感覚が静かに広がっていけばなあ、と思う。感謝。