コーヒーは、もっとも身近なスーパーフードである!

先週、古本屋でそんなフレーズが書いてある本を見つけた。
ボブ・アーノットというアメリカの医学博士が書いた「人生を変えるコーヒーの飲み方」(扶桑社)。
一日一冊ときめていて、ほかに買いたい本を見つけていたので、立ち読みした。
後半の半分が、「やせ方?」のトレーニング方法と、珈琲とあう食べ物のペアリングの話で、「これはいらない」
と思い、10分くらいで速読。

昨日もその古本屋にいった。その本が先週の半額になっていた。
「買っても半分は読まないけど、何か縁ありそうなので、今日はこれにしよう」と思って、レジで
支払いをして、徘徊散歩。買った本をすぐに読みたいときは、近くのカフェや公園で読む。
でも、この本は先週読んだので、リュックにいれたまま、「タワービュー通り」を錦糸町から押上まで歩く。
不思議と、この通りはスカイツリーが、足元からてっぺんまで見える。ぼくらは、毎日、どこからでもスカイツリーを
見ているので、「それがどうした通り」みたいなものだが、外国や田舎からのおのぼりさんには人気の通り。

ちょっとそれて、路地裏を道草をしていると、小さなとんかつやを見つけた。
のれんをくぐり、「やってますか?」ときくと、店主が「どうぞ」という。
自販機で「ひれかつ定食(1900円)」と「さっぽろ瓶ビール550円」を買って、席についた。
15000歩くらい歩いたので、ビールはすぐに飲み干し、もう一度自販機にいって、「菊正宗」を550円で注文。
いまどき、どこのお店も「熱燗」を所望すると、レンチンででてくる。自販機に「温かいOR常温」と区別があって、
「温かい」を押したつもりだけど、常温がでてくるのはいやなので、大きな声で「熱燗にしてね」と、念をおした。
ら、手でもてないくいの「超熱燗」がでてきた。ポケットからハンカチをだして、徳利の首をつかんでお猪口にいれて飲んだ。
金沢出身で、「高野聖」を書いた泉鏡花を思い出した。彼は日本酒が好きで、熱燗党だが、それを通り越して沸騰させてグラグラ煮立ったものを好んだ。湯豆腐もしかり。この超、超熱燗を、「泉燗」と言うようになった。まさに「泉燗・菊政宗」だ。

くだんの「珈琲本」には、「ギリシャコーヒー」の淹れ方が、体に一番いいと書いてあった。
トルキッシュ珈琲みたいに、銅のパンに粉を入れて、熱々のお湯を注ぎ、それをコンロにかけて、熱々のまま飲む。
酒も珈琲も「熱々」がトレンドか?

家にかえって、UFOでモカを焙煎し、石臼で挽いて、ハンドドリップ。人肌+の温度で飲んだ。
晩酌は先週佐久の酒蔵で調達した「佐久の花」を、錫のチロリにいれ、鍋にポチョンと入浴させ、黄瀬戸の徳利に移し、同じく
黄瀬戸の盃で人肌で飲んだ。
100人いれば、100人の流儀があるのだろうが、やっぱりぼく的には、「酒も珈琲も人肌+」
くらいがちょうどいい。感謝。