能登くらし いちにちめ

2018年から、能登と東京の二股暮らしをしているので、
何回目のいちにちめになるのだろうか?
車を車庫にとめると、野良ネコが「おかえりなさい」と出迎え。
今月から、たぶん、子猫が4匹増えたので、大所帯になる。

いつもは、留守中に、いろいろ家や畑や栗と柿の木の世話をしてくれる
ご近所さまに、「ほぼぶらじる」とそばをお土産。余談だけど、高山の「さるぼぼ」
もかわいらしいね。すると、おかえしに「ぶり」「ひらまさ」がお頭つきできた。「一物全体食」・・・生きとし、生けるものは、
頭から内臓まで、全部食べたほうがいい。アラや、頭、カマは、一番おいしいところだが、
大所帯の野良一家に、おすそ分け。ぶつぶつ交換や、おすそ分けで、田舎の経済はまわっていく。
でも、これって、貨幣経済になって一番の「落とし物」かもなんばん。

今朝は、朝飯前に焙煎。銀座の「隕石屋カフェ」から、「豆がなくなりそう」だと高山の温泉宿に
SOSメールがきた。「米櫃の底が見えそう」、そんな貧乏長屋の小話みたいな注文メール。
能登の珪藻土七輪に、同じく能登の大野製炭所の炭をいれて、ガラガラと早朝から焙煎した。
荷物の中に、いつも手書きのメッセージを入れる。

「能登は稲の収穫が始まりました。大地震があっても、稲や植物たちは元気に生きています。
『草木国土悉皆成仏(そうもくこくどしっかいじょうぶつ』が、縄文時代から続く
この国の中心的な哲学。最澄伝教大師さまが始めた天台宗、空海弘法大師さまが始めた真言宗、鎌倉仏教や禅
もみなこの哲を中心においています。感謝」

伝教大師最澄(でんぎょうだいしさいちょう)さまの言葉に「己(おのれ)を忘れて他(た)を利(り)するは慈悲の極みなり」という言葉があります。「忘己利他」(もうこりた)といい、比叡山のまわりのお寺には、これを揮毫した扁額があちこちで見れる。

「自分だけ、今だけ、お金だけ」が信条の政治家に、写経のように毎日書かせてみたい言葉だ。
自分だけが・・お金や権力がほしい。そんな政治人生をまっとうしたところで、仏様もまわりも
『よかったね。おめでとう』とは言ってくれない。人さまの役にたち、人の喜びや悲しみを、自分のことと
してとらえるのが肝要。『忘己利他』・・に、感謝。」