ほんとうは、今日の夕方を目指して、ゆっくり東北から帰ってくる予定だった。
「曳舟文化センター」にて、歌舞伎があり、チケットを買っていたから、昨日東北から
急いで帰ってきた。「双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)」他
10年くらい前・・・店の前を着物姿のハンサムボーイが、「はいろうか?どうしようか?」
と寅さんが、団子やの前でうろうろして歩いている風な感じで迷ったすえ、入ってこられ、そばをかっこよく
手繰っていかれた。あまりにイナセないい男なので「なにやってはんの?」と聞いたら、
「中村梅乃という歌舞伎俳優です。」とのこと。歌舞伎座よりも、歌舞伎町に月謝を多く払ってきたので、
チンピラの「海老フライ(今は団子や?)」みたいな名前の先代や、大塚産業地出身の女形の「たまちゃん」たちがでる歌舞伎や、
吉祥寺の前進座の「鳴神」なんかは見にいったことはあったけど、彼のことは知らなかった。
いわゆる「海老フライ系」みたいな名門に生まれたサラブレッドではなく、「養成講座」みたいなところで、
たたきあげられた人だ。ある意味血統外の若者たちが、がんばって歌舞伎を広げようと
頑張っておられる。政治も芸能も世襲制がハバをきかせて、マンネリズムが横行している。みんなガラガラポンせにゃあかん。
歌舞伎は名門の出の俳優を見るもんじゃない。演ずる俳優の「人間性」や「生きざま」を観るもんやと思う。落語もしかり。
結局、その人の「素」がでるもんやと思う。でなくては、おもしろくもなんともない。
解脱したみたいな顔して「〇〇の勧進帳すてきだった~・・ボリボリ」みたいな話をして、そばを手繰るようなお客さまには
「なんか胡蝶蘭がみみず食ってるみたいななあ」と思ったり、そのままそう伝えたりしてきたので、天真庵には、
胡蝶蘭みたいな華やいだ人は少なくなったけど、俳優さんや、義太夫さん、三味線や邦楽をやられるお客さん
は増えてきたように思う。
その梅乃(うめの)さんと、義太夫の鶴澤繋二さんが、歌舞伎の勉強会「縁糸乃会」(ふたりの名前を使った)
を結成し、初のこころみとして、本日と明日、曳舟文化センターで、初公演をやるこにあいなったしだいでございます!
縁とか、つながりを大切にされている方、これまではそうでもないけど、これからそうしたい方
は、どうぞ、明日の当日券が、多少残っているようなので、お申込み、いってください。
若者を応援するというより、ご自分の「精神的文化力の糧」にきっとなると思うしだいいでございます。老婆心ながら・・感謝。
曳舟の 水面(みなも)をはしる 梅の香な
お問い合わせ
enishinokai@googlegroups.com
8月23日(金)13時開演 17時開演 A席7000円 B席5000円 ハンカチを忘れないように!