昨日は、梅雨入り?なのか東京はひがな一日雨だった。
今朝は朝から快晴で、暑くなりそうだ。表に風鈴をだした。
20年ちょっと前に、韓国の仁寺洞(インサドン)の骨董屋で買ったものだ。
青銅の鐘が三つぶら下がっていて、毎夏、涼やかな風音のような凛を楽しませてくれる。
そのころ、江古田にあった故「白井晟一」さんのアトリエによく遊びにいった。
次男の昱磨(いくま)さんとウマがあって、不思議な異空間の中で、いろんな話をした。
そんな縁で、天真庵に飾ってある時計や、ランプなどは、白井晟一さんコレクションを
引き継いだものだ。「生」という書も。ときどき若い建築家たちが集って「白井晟一を忍ぶ会」を、天真庵でやった。
そして、昱磨さんが設計した広島の高橋さんの雪花山房という「そば道場」に入門する奇縁をいただくことになり、
IT企業の足を洗って、そばやになった。
ある日、白井さん愛用の抹茶椀を見せてもらった。韓国を代表する(あちらの人間国宝)作家。
そのころ、時々仕事でソウルにいっていたので、その作家の家を訪ねた。
千漢鳳(チョン・ハンボン)先生。先生の家に、青銅の風鈴があって、「これ韓国で売ってますか?」
と無粋な質問をしたら、仁寺洞の骨董屋を教えてくれて、そこで手に入れた風鈴を20年以上楽しんでいる。
押上に天真庵を結んですぐ、おかまのMくんの紹介で武内さんに出会い、原田先生のお花の教室が始まった。宇部が自宅で
博多にも教室をもたれていた先生が、毎月東京にきて、お花を教えてくれた。多士済々な音楽家や料理人たちに
混じって、枯れ木も山のにぎわいよろしく、ぼくも花を生けた。
ある春の好日、玉露で有名な福岡県星野村のお寺で、お茶会があり、帰福した。
その時、京都から桜の木を運び、原田先生が生けた。
その茶会で使われた茶わんが、千漢鳳先生の高麗茶碗だった。原田先生も、茶人も、武内さんも、住む場所をかえ、
あの世で花やお茶を楽しんでおられる。
今朝は、そんなことを忍びながら、今年の玉露の新茶を喫茶去。もちろん星野村の玉露。感謝。
今日明日は12時から16時まで営業。そのあとは「UFO焙煎塾」「そば打ち教室」