先日、オールドフレンドのMが、蕎麦を手繰りにきた。アラカンでIT企業を早期退職して「パン職人」の修行中。近々
寄居に「わざわざ東京から寄りたくなるパンやさん」ができる予定だ。もちろん珈琲はUFOで自家焙煎焙。
池袋でワインの会などをやっていた時から、寄居からわざわざ遊びにきてくれた。
今もわざわざ、寄居から「文膳」という昼酒セットをしにやってくる。これからは「わざわざ」がつく場所にいくのがいい。
土産にいつも自家製のパンをもってきてくれる。「酒のつまみになるパンができました」と
目を丸くして笑った。味見にひとかじりすると、山椒の香りがプーンと鼻孔を走る。
先月、寄居の近くの深谷で百姓をやっているマツモトキヨシさまから、朝掘りの筍が届いた。
プランターで育てた山椒と、近くの「リッタ」というカフェの女将さんが栽培した青菜とあわせて
「たけのこの木の芽和え」をつくった。
昨日は、そのマツモトキヨシさまのやっている深谷の農園にいってきた。
能登の珪藻土竈、と「よくばり七輪」という火消し壷にもなる「五徳」のように徳した気分になる
七輪、焼き鳥用の七輪、UFO用の「生豆」・・・を納品。
「お昼に、銀座のすしを御馳走するので、ぼくの車についてきて」という。「え・・・軽トラで銀座?」
と思いながら、後をついて10分ほどの、駅前の駐車場にとまった。お店の名前が「銀座」やった。
さすが、渋沢栄一翁の生まれた街だ。もうすぐ新札の顔になる人だ。
極上の寿司をいただきながら、しばらく談論風発してわかれて、「深谷花園温泉 花湯の森」でひとっぷろ浴びる。
マツモトキヨシさまのところの帰りに必ず立ち寄る桃源郷のような温泉。風呂上りに持参の「還元茶」
を飲みながら、遠く秩父の山を見る。その後は、道の駅に立ち寄って、新鮮な野菜や平飼いの玉子を
調達して東京にもどる。
今朝は、先週長野の佐久の友達がくれた「五郎兵衛米」を竈で炊いて、マツモトキヨシさまにもらった「山芋」。
「佐久の鯉太郎」というくらい鯉が有名なのは、水が雪解け水でおいしいから。だからお米もお酒もおいしいところでもある。
山芋は、「手抜き料理」でつくる。ひげを火にかけて焼き、水で洗ってざくぎり。そこに「めんつゆ」(といっても、これは
天真庵の秘宝)をいれ、ブレンダーでガガガとまぜるだけ。
おいしい香の物があれば、丼2杯は完食したくなる朝ごはん。
東京には「土」はないけど、いい友達がいて、ちょっと工夫したら「知足」の生活ができる。感謝。