水曜日に浅草にいく。
「銀座の隕石直売所」から、やまのごた(たくさんの)注文がきた。
「能登ジェラトン」という隕石粉入りでつくる器たちは、能登の珪藻土が欠かせない。
店主の「王子」のささやかな「能登へのエール」よろしくの心遣いな注文だ。
その中に、「勾玉」(まがたま)の注文があったので、組紐(くみひも)を
買いに「桐生屋」さんまで、ぶらぶらと30分かけて下町散歩。
今回の注文の目玉は、「龍神さま」だ。龍神の角に、金沢の金箔を施した金彩。
能登半島の形にも似た龍神さまが、復興の祈りをこめて大活躍してくれるに違いない。
オーバーツーリズム?つーか、なによこの人だかり、という仲見世を通る。
言葉の通じない外国人なかりだけど、浅草寺に向かって、左側通行。
右手のお店に、飲み友のともちゃんが働いているので、途中で折り返して、「おっす」と
挨拶をする。「あしたよろしくお願いしま~す」という返事がきた。
味噌つくりの日だ。もう5年以上、手前味噌をつくっている。いい嫁になると思う。
誰かおらんかな~
お昼どきの界隈のお店は、どこも満席状態。月島?と勘違いするくらい「もんじゃや」
が増えた。京都から東京にきてはじめてもんじゃを食べたとき、「なんかゲロみたいやな」
と思ったけど、世界的に人気の食べ物になったんやな~。ゲロ喰う虫も好き好き?
せっかく浅草にきたので、ときどき立ち寄る「珈琲 アロマ」でブレンドを飲む。
400円也。ここはまだ昭和の空気感があって大好きな喫茶店。
ここで珈琲を飲んでいると、「the・東京」という気持ちに満ちる。
その後は、合羽橋をぶらぶら歩いて、帰りの浅草通を右にまがって、「豆源郷」まで歩く。
豆源郷の豆腐は、能登のにがりを使っている。「ひとにぎりの塩」というドキュメンタリー映画の
最初にでる塩屋さん。いっしょに映画にでている中前賢一さんの塩は、天真庵御用達で、そばのかえし、
味噌つくり、梅干し、毎日の出汁にかかせない存在だった。残念なことに、今回の地震で帰らぬ人となった。
夕飯は、豆源郷の豆腐に、中前さんのつくった藻塩をかけて、能登の地酒の「亀泉」を飲む。
能登まるごとの贅を感じる瞬間だ。生きているだけで・・感謝。