月曜の朝は玉子かけごはん

朝五時に起きる。
能登の「丸和工業」(今回の地震で社屋が壊れた)の珪藻土の竈(かまど)に、炭火を起こしていれ、
羽釜で5合半のごはんを炊く。ごはんを炊く時は、「うめ星」を入れる。
「うめ星」は、隕石の粉と地球の土と、能登の珪藻土を少し混ぜて、久保さんが三重県にあるアトリエの
穴窯で焼いている。

これまで、あたり前のように、月曜日の朝の日常茶飯のこと。
でも、正月以来、当たり前の日常が壊れ、すべてのことが、「有り難いこと」として、
こころに染みること多しだ。ごはんを炊く時、「にがり」を少し入れると、ごはんがベツモノになる。
豆腐をつくる時に使う、あの「にがり」だ。今回の地震で78歳で召された中前賢一さんが作った
にがりを使っている。

26日から「味噌つくり」が始まる。中前さんの塩は、今年でおわりになる。
年末に仕込んだ「柚子胡椒」にも、その塩が入っている。塩梅(あんばい)というけど、
梅干しもしかり。しかりの後、仕込みに使った紫蘇をほして、「ゆかり」ができる。
ゆかりも、柚子胡椒も、玉子かけごはんの友にすると極上の朝餉ができる。
まったく、無駄のない循環世界だ。能登で半分暮らすようになって、
そのあたりの「暮らしのゆたかさ」を、理屈なしに体感できるようになった。
その結果、都会で暮らしていた時よりも、「直観力」みたいなものが増殖した気がする。

焙煎機の「UFO」などは、その最たるもの(笑)。
今年も、もうすぐぞくぞくと、ちゃねった新製品が、目白押上だ。
ブランド名を「チャネル」にして、銀座に店を開こうかしらん。
松屋の裏の「隕石直売所」で販売するので、ま、いいか・・
昨年末から、「うめ星」(銀座では、メテミック、という名前で売られている)が、
ビッグバンよろしく爆発している。
先日、月に着陸が成功したニュースがあったけど、いよいよ「宇宙的」なモノサシで
「ものつくり」をする時代になったようだ。日本の時代でもある。感謝。