UFOにつれられて・・・

クリスマスに能登の地酒「遊穂」を飲んだ。サンダーくんというキャラクターがかわいい。
羽咋(はくい)にある酒蔵さん。

昔昔、人食い鷲がいて、村人が困っていた。
名前は知らないばってん、忠犬ポチ(仮称)が、その鷲を
退治した、という話が残っている。大鷲の羽を喰った、・・・羽を喰う・・はくい・・
そして漢字を羽咋にしたらしい。

コスモアイル羽咋、というUFOや宇宙船の博物館がある。全国区の人気スポット。
昔から、この地にUFOがよくでた、という言い伝えが、お寺の古文書に残されていて、それがもとで、
「村おこし」のために作られた。昨今、宇宙ブームというか、けっこうUFOを見る人も多い。
今年は、あのNASAも能登を「UFOが頻繁にみられるスポットである」ことを正式に公表した。

クリスマスに飲んで空き瓶になった「遊穂」をお店の前のショールームに飾った。
このショーウインドウには、能登の珪藻土でつくった「UFO焙煎機」が2つ飾ってある。
そのおかげで、今年は「もやさま」とか「所さんお届け?」とか、「よじごじDAYS?」
に紹介された。

そのUFOの空き瓶を飾った日、とあるスポーツ選手がお店に入ってきた。
あまりに有名なので、名前は伏せるばってん。
テレビで活躍を観ていたけど、ルーツが能登だとは知らなかった。
「引退されたら『能登そばUFO』という看板のお店をだして、宇宙展開しませんか?」
というと「それはとても興味があります」とのこと。近々、また合う約束そした。

いつも、奇妙キテレツで、非日常のことが、当たり前の日常になって、物語が紡がれていく。
最近は、世界的というか宇宙的規模になりつつある。
きっと、近い将来、そんなお店が能登に誕生するかもなんばん。そういえば、彼の源氏名?
は「UFO」と同じような響きがある。ぼくの師匠のお店も「ダールマ」、宇宙的だ。感謝。

なんとなく年末モード

24日は、お仕覆(お茶道具やお花の道具などを、包む巾着みたいなものを作る教室)
の後、ちくちく女子たちとクリスマスパーティー。
ぼくは、前の日から「おでん」を用意する担当。能登おでんと同じく、能登の椎茸、アゴ、昆布
で出汁をとり、麩、豆腐、こんにゃく、玉子、練りもの、じゃがいも、などを囲炉裏の上で
ことことと煮る。能登や九州のおでんには入っていない「ちくわぶ」もいれた。
雪で到着が一日おくれた「遊穂」を飲みながら、一年をあれこれ、子供世代の女子たちと
談論風発。

彼女たちが持参してくれた「31アイスクリーム」のアイスクリームクリスマスケーキも美味しかった。
ぼくは昭和31年生まれだけど、「31・・・のクリスマスケーキ」は、生まれて初めて食べた。
「モスチキン」も初体験。紙につつまれていて、油で手が汚れず、そのままビールが飲めるのがいいね。
喫茶店をやっていて、お客さんも若い人が増え、新しい体験ができるのが、たまらなくいい。

26日は、後楽園ホールでボクシング観戦。後楽園の駅が大混雑していた。同じ日にやる井上の
世界戦は横浜だし、野球はオフなのに・・・と思いながら、後楽園ホールのエレベータの「5」
を押して、ボクシング会場へ・・・
ボクシング仲間のT医院長がきて、「ドームで、セクシーゾーンのコンサートやっているので、駐車場が大混雑」
とのこと。さすが、たまちゃん(浅草芸者をした後、幇間芸をやって、2018年に旅立った。医院長とこと天真庵
の常連だった)が、「私、セクシーゾーン大好き」とうそぶいていたので、顔も歌も知らないけど、
今問題のジャニーズのアイドルグループであることだけは、ふたりともわかった。

昨日は、板橋の歯医者。先々週に、クルミパンを食べていたら犬歯が抜けた(正確には、接着剤でとめていた、その
接着剤が寿命だった。)昨日は歯の年末大掃除。
その足で、銀座の「隕石直売所」に、年末の御挨拶。ぼくの焙煎する「ほぼぶらじる」を、一番多く買ってくれる
とこ。そこのカップ類なども、ほとんどが久保さんがつくっている(笑)
令和の「銀ぶら」は、「銀座でほぼぶらじるを隕石カップで飲む」の略。
王子は半分宇宙人。残り半分は九州人。「来年もよか年にするばい」といって握手。

銀座もごちゃまぜ民族があまた闊歩していて、昔の風情はなく、いきつけの骨董屋に顔をちょこっとだして、
押上にもどって「年越し珈琲」を焙煎していたら、IT時代にいっしょに仕事をしていた社長が、ひょっこり
きたので、焙煎したての珈琲を飲みながら、プチ同窓会。
彼は73歳。ぼくがソフトバンクの商品部でバイヤーをやっていたころ(昭和57年ころ)、彼の会社の年商は、
ソフトバンクとかわらないくらいあった。一手を間違えなければ、きっと上場できたのに、
今は引退されて、悠々自適な老後。九州出身なので「今はなにしよーと?」と尋ねたら、「これから渋谷のカフェで
チャットGPTの講習会ちゃ」とのこと。もうすぐ後期高齢者なのに、まだファイティングポーズをとっている。
「またいっしょに仕事しよか?」というと、「野村さんはITより、喫茶店のほうがあっとうばい。ときどき
ブログを拝読しながら、『うらやましい』と思っとーばい」といって、渋谷にむかった。
僕は残った珈琲を飲みながら、女子たちが置いていった「森山直太朗」の新作CDを聴きながら、居眠りのたりのたりかな。感謝。

月曜の朝は玉子かけごはん

昨日は、今年最後の「玉子かけごはん」。
能登の「藤瀬霊水公園」で、霊水を汲み、近くの直売所で、
ネギと玉子を買ってきた。立派な名古屋コーチンの玉子。昨日の玉子は、その名古屋コーチン。

いつものように、珠洲の珪藻土七輪に、炭をいれ、羽釜でごはんを炊く。水は能登の霊水。
その横で、そば打ち(そばも霊水を使う。そば粉の半分が水)水回しの後、菊練りをして、一度手を洗うタイミングで、
竈に羽釜をのせる。火の強さによって、多少のズレはあるけど、15分前後で
おいしいごはんができる。そばも同じタイミングで完成する。
昨日は、炭火が元気で、そばを切っている時、オコゲができるいい匂いがしてきた。
昔のボンカレーのCMよろしく「3分間まつのだぞ」といいきかせるが、いつもより
オコゲがいっぱいできた。ま、これもけっこう。

今日も12時から18時までの営業。金曜日からは、「年越しそばの受け渡し」と「自分で年越しそばを打つ」モード
になるので、お店でそばと珈琲を飲むのは、今日が千秋楽。

今日は、ボクシングの井上の世界戦が横浜である。野球の大谷選手の活躍もびっくりするけど、
井上選手の活躍もこれまでの日本人がまさか、と思うくらいの快挙の連続だ。今日勝てば、「二階級統一王者」
の世界記録。
日本の経済も斜陽ぎみで、政治にいたっては、北朝鮮のことを笑えいくらい、金権腐敗も著しいが、
世界で大活躍する日本人も多くなってきた。彼らと同世代の人たちにとっては、「ぼくたちも何か世界に」
とほとばしるような勇気が湧いてくるに違いない。いろいろと「これからが楽しみ」になってきた。

ぼくも今日は、ボクシング仲間の医院長と後楽園ホールにノンタイトルのボクシング観戦にいく。
無名の選手も、世界戦も、同じく四角いジャングルで、裸ひとつで闘う。そしてそれを応援するぼくたちも、
それぞれの世界で、毎日孤独な闘いをするボクサーみたいなものかもなんばん。感謝。

「骨なし灯篭」の座談会!

先月、渋谷に映画「骨なし灯篭」の試写会にいってきた。
ぼくのブログを読んで、次の日にいった友達なんかもいて、監督の木庭(こば)撫子さんから
お礼の電話がきた。その電話で、「23日、天真庵で3時から『座談会』をやらせてもらいませんか?」
と言われで、よろこんで「OK牧場」といった。

そんなわけで、昨日は3時に元気の暖簾を下げ、監督と、スタッフの人たちの座談会が始まった。
ええええええ・・・・話の内容を厨房の中で聞いていて、監督と話をしている3人の俳優(女優さん(古い言い方?)も含め)
が、あの映画にでてた人だ、やっとわかった。役所広司さんが、失楽園の男になったり、トイレの清掃員になったり、は「役所、いや役者やけん」とわかる気はするが、無名といっては失礼(昨日の役者さんたちは、無名塾ではなく富良野塾の卒業生)だけど、つい先日観た映画
にでたばかりの人なのに、わからなかった。もう一度「骨なし灯篭」を観たくなった。来年は熊本を皮切りに、放映されていく予定だ。

YouTubeで、「骨なし灯篭」の予告編を見ることができる。本来の日本人の生き方の美しさ、素朴さ、ものつくりの原点、
祭りとか結とか、なおらい、つながりの意義・・・いろいろなものを感じさせてくれる映画だ。
みんな映画館に行って観てね!今年お金があまった人は、クラウドファンディングで、寄付してね。

お開きの時に、監督が「野村さんたちは、カフェをする前はIT企業をやっていたんですよ」とスタッフにいった。
「熊本のH・・・と長く仕事をしとったばい」となにげなくいったら、監督が「ええええええ、Hの社長が音頭を
とって、盛り上げてもらっているんです」とのこと。お金儲けのことばかり考えているIT企業の中にあって、
なんともうれしいニュース。H社と長く仕事を続けてきてよかった、と感謝。

縁とは、まことに奇妙なものだ。
彼女の監督デビュー作。海外では、とても評価が高くいくつも賞を受賞された。オリンピックや万博もそうだけど、まず「お金儲け」
(その前に、私腹肥し)ばかりが、跋扈している世の中で、「これをみんなに伝えたい」という
ほとばしるような気持ちがに吐露された映画「骨なし灯篭」。
熊本の山紫水明の温泉地・山鹿(やまが)という温泉地に「山鹿灯篭祭り」という幽玄な女性たちのお祭りがある。
政治も本来は「まつりごと」という。政治家たちも汚れ腐った体を浄化させるためにも、ぜひこの映画を観て、
「まつりごとの神髄」みたいなものを考えて、出直してもらいたいものだ。

今日は12時から16時。それから「そば打ち教室」「UFO焙煎塾」「お仕覆」(縫物)
明日の朝(8-10)は玉子かけごはん
火曜日が通常営業の最終日。金曜日から「年越しそばモード」になって、ばんばん元気に蕎麦を打つ。
来年は、「日本人にもどろう」ね、みなさん。

UFOが北の国からやってきた!

北陸が大雪の予報だったので、二日ほどはやめに東京にきた。
仕込みにも余裕ができたと安心したせいもあり、すこしだらけて、
昨日はいつものように、朝から仕事に追われてしまった。
壁に飾った針のない時計の横に自分で書いた「時間からちょっと自由になれたらいいのになあ~」
と文字を見て苦笑い。

お昼前に、輪島の「酒ブティックおくだ」さんから、注文した酒が6本届く。
3本はUFO。UFOで町おこしをした羽咋(はくい)の酒蔵の酒。正確には「遊穂」。
サンダーくんという、コスモアイル羽咋(人気の宇宙博物館)のキャラクターがラベル
に貼ってある。
銀座の「隕石直売所」では、丸い隕石玉などがいっぱい売れているけど、隕石粉を練りこんだ
おちょこの数が伸び悩んでいる。よくよく考えたら、スタッフがほぼ下戸だ。
どうもよその星から渡来した人たちは、酒の味がわかなないらしい。
だから来週の休みに、そのUFOを銀座に持ち込んで、プチ忘年会をやろう、などと企んでいる。

来年は「龍」。龍神さまは、水や海の神様。
夕べ、お酒を飲みながら、ケルトの音楽を聴いていた。
ケルトの自然な調べにはある「ゆらぎ」があって、それを感じられるのは、ケルトの人と
日本人の一部にしかいない、とのこと。「銀色の海?」そんなタイトルのCDを聴きながら、アイリッシュウィスキーを
飲むと、体が勝手に動き出すことがある。
前世も、前前世の記憶もまったくないべってん、ひょっとしたら、そのあたりからポケットウィスキーをしのばせ、
ボートにのって、日本にやってきたことが、あるのかもなんばん(笑)

今日は15時閉店。いつもより一時間はやく閉まります。
アメリカやオーストラリアなどで賞をとった話題の映画「骨なし灯篭」
の監督やスタッフと座談会を天真庵でやることにあいなった。感謝。

明日は12時から16時。その後は、「そば打ち教室」「UFO焙煎塾」「お仕覆」
月曜日の朝(8-10)は今年最後の玉子かけごはん。
普通営業は火曜日まで。
29日からは「自分で年越しそばを打つ」と「年越しそば受け渡し」
どちらも予約制。

家の中に「自在」があると、女子にもてる?

今週の月曜日に、赤崎の「TOGISO」で忘年会をした。
まどかちゃんから、囲炉裏端の写真がおくられてきたので、天真庵のHPの「のむら暮らし」
に写真をアップした。囲炉裏に備長炭を起こし、その上でブリのかまを焼いている。
今年「能登デビュー」のまどかちゃんが、炭火をおこし、自在を自由自在にあやつっている。スゴイ!

ブリの上に、天井から吊るされたものが、「自在」(じざい)だ。古民家で囲炉裏があるところだと、
必ずある。鯉を飾りにしたもの。そこに南部鉄瓶をぶらさげたり、鉄鍋をぶらさげたりして、家族が車座になって
食事、あるいは友がきて酒を酌み交わしたり、魚を焼いたり、ブリカマをのせているのが「五徳」(ごとく)
。湯を沸かしたり、その中でお燗したり、魚や肉を焼いたり・・・「徳」五個はある。
今の都会ではできない徳(コト)を追加すると、「六徳」でもいい。

昨日、仕込みをしていると、白い車がとまった。表にでると、運転手が笑いながら手をふった。知り合いの骨董屋。
手に鉄の「自在」を持っておりてきた。
彼は古希をすぎ、市原の実家を改装しながら、東京と市原の二か所暮らしをしていた。
3年前に、奥様に先立たれ、実家の改装もストップしたままだ。完成したら、そこの囲炉裏で
酒宴をやる約束だった。天真庵の太い梁(はり)から、その自在を吊った。ちょうど今月初めに彼のお店にあった銅の火鉢
を買った。それとピッタリだ。店の空間が茶室のように「凛」とする。
鉄瓶をぶらさげ、錫のチロリに亀泉をいれて、独酌しながら、天国にいった奥様を忍んだ。感謝合掌。

明日から「ペレットストーブと自在のある喫茶店」になる。

今日は、朝早くから「仕込み」をしている。来週は「年越しそばモード」になる。
明日明後日は12時から16時の営業。

オイルショックって、いつの話?

自民党の派閥の親分の事務所に強制調査が入ったみたいで、
テレビも新聞も、かしましくなってきた。
庶民は、物価や税などが、辰年を前にして、上り龍のようにあがって、
青色吐息なのに、奴らは奥単位のお金が、伝票もなく動いている。なんとも浮世離れした話だ。
ひょっとしたら、もう浮世どころか、政治家も「この世ばなれ」の時代かきたのかもなんばん。
晩節を汚さないように、いさぎよく首を洗って、切腹の覚悟をきめてほしいものだ。

今日あたりから、北陸が「大雪」の予想がでたので、普通よりも二日はやめに東京にきた。
朝いちばんで、藤瀬霊水を汲みにいく。龍の口3つから、霊水が流れていて、駐車場代金500円
を払うと、霊験あらたかな水が、汲める。来年の干支は「龍」。水とか、流れを大切にして生きる人が活躍できる。
先月は、天気があれる予報の前日だったので、自分の番
になるまで一時間かかった。昨日は途中の道が凍てついていたので、ノーマルタイヤだと上れないし、
寒いので、誰も汲みにきてなかった。
15分ほどで、70Lをタンクにいれ、和倉温泉の総湯へ。加賀屋などの元湯で、ワンコインでおつりがくる。
昨日はショパンのピアノが流れていて、瞑想しながらゆったりと塩味のする♨につかる。水も♨もいいね!

雪の時は、立ち往生したり、時間が読めないので、総湯の近くのお店で、ピザを食べ(ここのピザ窯は能登珪藻土で焼く)、
その店の近くの「能登ミルク」のカフェで、能登ミルクジェラートを食べて、出発。
途中の富山・新潟は雪がつもっていた。もちろん立山は真っ白な幻想世界。
40代のころ、ITの開発元が富山にあったので、彼らと毎年のように、立山の夏登山をした。
「そのうち、冬も登ろう」と約束したけど、債務不履行のままだ。冬の立山を見ると、そんな
ことを思い出した。

今日は朝から「新型UFO焙煎機」をガラガラ回しながら、出口調査(出口にちょっとした細工をしていて、その調査)
をしている。
選挙の出口調査に比べて、平和で幸せな焙煎時間。もくもくと焙煎する香りの中で聴く、チェット・ベイカーの
ジャズがたまらなくいい。ボリュームを30くらいまであげて聴いていたら、隣に住む大家(ぼくより一つ下)
がお店の前にとまって、聞き耳をたてている。ふたりとも、こないだまでシャキッとしていたのに、寄る年波のせいか、
耳も遠くなってきたようだ(笑)
ひょっとして、これも「老いるショック?」貧乏も老いも、楽しもうと思う。

令和のバイブル?「すごい宇宙講義」

そんな本を読んでいる。難しいけど、イラスト付きで、やさしくビッグバーンのことなどを
解説してくれていて、なんとかなる。
「すごい宇宙講義」(多田将  イースト・プレス)

羽咋(はくい)には、UFOで村おこしに成功した。
「コスモアイル羽咋」は、全国から観光客がひっきりなしに訪れる。
「サンダーくん」というキャラクターもかわいらしくて、人気が高まっているようだ。
そのうち「くまもん」に負けないくらいの知名度になりそうだ。?

「シークエンスはやとも」さんと「王子」がコラボしたYouTubeの動画がばずってしまって、
銀座の「隕石直売所」も、全国からお客さんが殺到しているようだ。
その動画の中で、「人生に迷った時は、銀座の隕石カフェにきて、珈琲を飲むといいよ」と
シークエンスはやともさんが、しゃべった。おかげで、ぼくは能登にいても、毎日のように、
能登の珪藻土七輪の上に、焙煎機をのせ、ガラガラと焙煎している。
昨日も大量の注文がきたので、今朝は「UFO焙煎器」で、モカを焙煎して、「ほぼぶらじる」
を作ったところだ・・・風が吹いたら桶屋が儲かる・・よりも奇妙キテレツな物語。

来年は「龍」。昔から縁起もの。王子から「龍、お願い」とメールがきたので、
久保さんに丸投げした。王子もぼくも「あれこれ」いうより、久保さんにお願いすることが
多くなってきた。
来年はお札が新しくなる。一万円は、渋沢栄一・・ぼくと同じ名前。
来年生まれる子に、「栄一」と命名する人が多いんじゃない。日本中が「えいちゃん」
になったら、ロック的でファンキーで、にぎやかになるかもなんばん。

そういえば、コスモアイル羽咋で、ロックバンドの「えんばーんず」
とかいうのがコンサートをやった話を、仕掛け人のTさんに聞いた。

先日、まどかさんと飲んでいたら、開口一番「天真庵で隕石カップで珈琲を飲んで帰って
きたら、UFOデビューした」とのこと。
能登の赤崎のTOGISOの上らしい。昨年は梅茶翁で「UFO焙煎の勉強会」をした時、子供が
「UFOだ!」と叫んで、居合わせた10人全員がUFOデビューをした。
NASAも正式に「能登半島は、UFOがよく表れるとこ」とコメントしたらしい。

能登の地酒「遊穂」を飲みながら、昨日は月見酒みたいにUFOを待った。
ブルッと携帯が震えた。王子からの「珈琲豆、etc.」。
凡夫のため、ぼくだけ見えていないけど、ずっぽり「宇宙モード」ではある。感謝。

竜宮城で忘年会・・・能登はどこも竜宮城?

今日は、朝から風雨の激しい能登の冬独特の厳しい一日だった。

明日からは、もっと気温も下がり、雪との予報なので、「ご志納」を
封筒に入れて、隣の集落に・・・・
塩害の激しい能登は、車庫もシャッターのついた車庫に入れないと、もたない。
うちの車庫は、里山から続く土地に二階建ての木造の車庫があり、建物はぼくの名義になったけど、
土地は借地で、その持ち主に年に一度「ご志納」にいく。居酒屋一回分くらい値段。
でも、畑と栗の木が二本、柿木が二本・・・まるで楽園みたいな土地。
いずれは、二階建ての車庫を「オフグリットの方丈庵」にしたいと思っている。

五右衛門風呂、囲炉裏、車庫、畑、人生フルーツ・・・・他になにもいらない。「足るを知る」という言葉
もいらない世界。

夕方、少し風が強くなったけど、赤崎という漁港にある「TOGISO」(ゲストハウス)で忘年会。
そこの主人の佐藤さんは、僕らと同じように、東京と能登の二拠点生活(デュアルライフ)を5年やっている。
今年から管理人のまどかちゃんも、東京と能登の二股暮らし。TOGISOの看板娘。一番若いので、売茶翁までひとりで運転していったり、
能登島の「水」にいったり、ファンキーがつくほど能登暮らしを楽しんでいる。

夕方6時にいったら、カウンターに高知の皿鉢料理(さわちりょうり)のように、大皿に、寒ブリ、さざえ、甘エビ、イシダイ、アオリイカ・・・
などの北陸の冬の刺身が用意されていた。眺めているだけで、五合は飲めそうなぐらいの御馳走だ。
お土産にもっていった「亀泉」と記念撮影。飲む前から酩酊しそうなくらいワクワクする。
能登では、「ブリお越し」といって、雷が鳴るたびに、ブリが成長し、脂がのって、年末の出番を待つ。
今年のブリは、例年になく大漁で、しかも脂ものっていて、申し分がない。
稲妻は、稲の妻。マイナスイオンが稲の成長をうながす。ぶりお越しも、ブリの妻みたいなもんだ。

その能登版皿鉢料理だけで、ひとり五合は飲めそうな雰囲気なのに、他にも「寿司10貫」、ぶりのカマ焼き、
甲箱蟹、さざえの壷焼き、が用意されていた。まるで竜宮城だ。
思わず佐藤さんに、「あんた、そんなに稼いでいるのですか?」と問うと、「今年お世話になったほんのお礼です」
とのこと。若いのに律儀だ。皿鉢料理で、ワインを二三杯飲んだ後、囲炉裏端に座って、亀泉を南部鉄瓶の錫のチロリでぬる燗にしながら、
燗上がりする能登の名酒を酌み交わしながら、談論風発。囲炉裏端の4人が、半分東京に住んでいることを忘れるくらいに、
能登暮らしの四方山話の花が咲く。TOGISOは、東京では味わえない非日常が味わえる癒し場である。四季折々、毎日が「非日常」
な世界かもなんばん。

途中、酔狂で、中西くんに電話。天真庵を改装(リノベーションという言葉がない時代にやってくれたので、今も
リノベーションっていう語彙は、マスターベーションくらい、いいにくい言葉っちゃ)してくれた芸大出のナイスガイ。佐藤さんを
つないで来年は志賀町をもっと楽しい町にしたいと思う。
来年は「龍」。能登半島は「F」にも見えるし、龍にも見える。辰年は、ほんとうの自分らしく生きた人が活躍する時代だ。
押上は、天真庵を中西くんがやってからこっち、いろんなお店やシェアハウスなどができて、精神的文化力のある若者が集まってきた。
でも、奇才中西が、本領を発揮するのは、ひょっとしたら「能登」ではないかと思う。
そんなことを言うと、鬼や龍が笑うかもしればってん、来年はこちらがもっと大笑いするような年にしたいと思っている。感謝。

この一冊で、能登がまるごと食べれる?能登の地酒も満載。

能登の空港や、♨施設や、公共施設にいくと、「ぶらり能登」
というフリーペーパーが置いてある。天真庵にもあるよ(笑)
「これ一冊で能登旅情報がまるわかり」がコンセプトで、毎年暮れに
刷新される。今年の特集は「いま、能登でアートに浸りたい。酒湧く半島、能登」。
お酒のコンシェルジュは、「酒ブティックおくだ」の店主奥田さん。今年お父さんになった。

だいたい毎月お邪魔するのだが、昨日はその「酒ブティックおくだ」にいって、お店のお酒
を調達。あれこれ、能登の地酒を6本(遊穂(UFO)、谷泉、竹葉・・・など)買って東京に
発送してもらった。もう一本、谷泉を買って、自宅用にした。
本日、赤崎の「TOGISO」で、まどかちゃんと忘年会なのでもっていこう。谷泉は、若い兄ちゃん姉ちゃんがタッグを
組んで、いい酒をつくっている。姉ちゃんが初めて酒づくりにトライした「登雷(とらい)」は、
名前といい、ラベルの揮毫も初心が吐露されていれて、すがすがしい酒だ。
お父さまが突然召されて、ふたりが都市から能登にもどって、酒蔵を継続していく物語が秘められている。
梅茶翁の近くにある「鶴野酒造店」。先日梅茶翁の忘年会でも「谷泉」を飲んだ。

お酒は嗜好品だし、若者の酒を飲まないトレンドは、世界規模のようだ。
コロナの影響で、「家呑み」が当たり前になり、夜の酒場や居酒屋が苦戦している。
酒蔵もそんな流れで、大苦戦を強いられている。「家呑みよりも、外で飲むほうがだんぜん美味い」
と思うし、燗酒を飲みながらおでんを食べたり、「おでん・熱燗・昔の女(男)」のセットで、
人生を振り返るのも楽しい。昔の・・より「今の女(男)」と盃を酌み交わしながら飲むのは、もっとうまい!
そして、魚が美味い日本では、ワインよりも日本酒のほうがだんぜん美味いと思う。

最近、助成金かある種のキックバック?か不動産バブルのせいか、豪勢なお店や宿泊施設が、能登にも生まれている。
ぼくは貧乏性、というか、先天的な金欠病なもんで、「はしもと食堂」でおでんをつついだり、ときどき
友達がきたら、「湖月館」で夕飯をいっしょにしたり、年に一度くらいは、そのまま泊まったりするのが
関の山だけど、充分に「能登らしさ」を満喫している。
カフェもそうだけど、「ほんとうに、その土地に必要とされているもの」だけが、生き残るような厳しい時代
を迎えているのではなかろうか?「作るのは簡単」だけど「継続していく」大変さは、やってみないとわからない。

いつも、輪島の「酒ブティックおくだ」さんに寄る時は、「翁」という朝6時からやっている
喫茶店にいってモーニングを食べる。おじいちゃん・おばあちゃんが、「輪島駅」があったころから、駅前で
営んでいる小さな純喫茶。厚きりのトーストとサイフォン珈琲でワンコイン。
先客の齢80くらいのおばあちゃんがふたり「今日年金がはいるけん、豪勢にスクランブルエッグをつけた」
といって、スクランブルエッグのモーニング(680円)を食べていた。つつましいけど、「ゆたか」だ。
こんな、毎朝立ち寄る喫茶店が近くにある人は幸せな人だ。老後の貯金が2000万あるより、大事やと思う。
東京では、チェーン店が増え、会話もマニュアル通りのお店ばかりだ。それを嘆く前に、
「もっと、喫茶店でモーニング」の人が増えると、町はもっといい町になるのに・・・