ラーメン大盛 1000円

10月1日の墨田区の区報で、筆子さんが紹介された。
墨田区を愛する「人」に焦点をあて、だれかから紹介され、また誰かを
紹介するようなコーナー。池波正太郎の時代小説に「押上村の春慶寺」とでてくる名刹の女将さん
から、筆子さんにつながり、次回は「押上文庫」にバトンタッチ。

ここんところ、テレビで紹介されたり、「オズマガジン」に紹介されたりで、新しいお客さん
が毎日こられる。そして、この区報のおかげで、近所の知らない人たちが「区報見たわよ」なんて
筆子さんに声かけするようだ。奇妙キテレツな下町人情派みたいな人もこられたりして、珍事を楽しんでいる。

昨日はふたり、そんな不思議なご新規さまがこられた。
最初は開店まもなく、自転車にのってきた下町じいちゃん。入ってくるなりメニューも見ず「ラーメン 大盛で頼む」
「ラーメンはやってないばい」と答えると、「オモテのかんばんに『そば』と書いてるじゃないか。中華そばじゃないの?」
とかえってきた。300mくらい先にラーメン屋があるので、そこを紹介した。

大学受験の時、友達と受験にきて、お茶の水のラーメン屋にいったことを思い出した。
壁にかかったメニューを見て、ぼくが「塩ラーメン」を頼んだ。少し天然で、理科系?の友達が
その横にあるメニューを見て「アジマシラーメン」と注文した。味噌の「噌」を「増」と認識したらしい。
確かに九州には「味噌らーめん」は少ないばってん、味噌をあじまし、は、ばってんだ。
彼はもう一年浪人して、地元の「なんでんかんでん大学(名前さへ書ければ、なんでんかんでん(誰でも)入れる学校?」に入学した。

そして、閉店間際に、おばあちゃんのふたりずれが入ってこられた。
席について、いきなり「天ぷらうどんある?」とのこと。
「うちは、そばしかやっていません」と答えたら、「今日は胃の調子が悪くて、T病院で検査してきたのよ。だから
うどんが食べたくなった」と。何年か前までは、うらぶれた十間橋通りにも、うどんをやっているそばやがあった。
ジャニーズが廃業になる時代。「いけめん(そば・うどん)」も絶滅危惧種になるのかもなんばん?感謝。