昨日、天真庵で使っていた「ちゃぶ台」を、近所のカフェの美人ママさんに
譲った。南條先生の個展や、いろいろなアーティストたちが集まる時に、みんなで膝を突き合わせ
〇(わ)にたって談論風発しながら茶やおちゃけを飲んだ思い出がいっぱい。バトンタッチされて、
また新天地でも「素敵」がいっぱいできますように・・
ひとりでお茶を飲むにもよし、少しあらたまって、宝瓶(ほうひん)なんかで玉露を入れたりするにもいいし、
織田流煎茶道では、「ちゃぶ台点前」「紅茶点前」なんていうのもある。
4畳半くらいの畳の間に、ちゃぶ台があり、土瓶と普段使いの茶わん、
そして昔風のパッチワーク風の薄い座布団でも敷いてあると、そこは「天守閣」だと思う。
能登の家には、立派な座布団が30?それ以上押し入れにつまっている。冠婚葬祭を家でやってきたので、
陶器の器、漆器、お膳といっしょに、「もてなしの必需品」。中には、法事の時に、えらい坊さんがお経を
あげる時に使うような絢爛豪華なザブもある(笑)
昔は「お客様用」という特別なモノがいっぱいあった。捨てるにはもったいないし、どうしたもんだか、と
日乾するたびに思う。座布団は「煎餅布団」みたく、貧乏長屋にあったようなもののほうが、簡素でいい。
夕方、お土産の蕗の薹などをもって、押上文庫に・・・
二階で、「囲炉裏風」を作る計画中だと聞いて、先月洗い張りで使っていた板をプレゼントした。
近所の経師屋さんからもらったものだから、洗い張りではなくて、和紙の裏打ちに使っていたものだと思う。
長いこと職人さんが使い込んだ板というのも、ちゃぶ台といっしょで、魂がこもっていて素敵だ。
文庫ちゃんにも「うすい座布団がポイント」であることを力説。さて、どんな囲炉裏と座布団ができあがるか、
お手並み拝見だ。
帰りにキラキラ橘商店街を歩いていたら、新しいカフェができていて「宇宙人歓迎」のステッカーが
はってあった。200円で売ってもいた。3月末まで限定のカフェで、二階は「サウナ」と書いてある。一階がカフェで、八女茶が200円。
へんなカフェだけ(うちもひとのことは言えないけど)ど、八女茶を使うところにセンスが光る。入らなかったけど、主人の頭も、王子と同じように光っているかもなんばん?似た雰囲気を感じた。
サウナといえば、原点みたいな蒸し風呂が京都の八瀬というところにある。窯風呂と八瀬童子という天皇家の葬儀に関係している不思議な場所だ。いくとこの世とは違う空気がただよっている。大好きな場所だ。
出町柳から「叡山電車」にのっていけるとこ。
蒸し風呂で男女がいっしょに汗をかいた後に、暖かい茶を飲む。日本の茶道の原点は、そこだ、
という説がある。学生時代は松ヶ崎に住んでいて、仕事がら車をもっていたので、よくドライブしながら八瀬にいって
蒸し風呂に入った。今は能登の家の近くに「ヤセの断崖」がある。これも不思議な因果応報だ。天恩感謝。