月曜の朝は卵かけごはん

昨日、近くのお世話しあうハウスの女将さんと、そのハウスで
最高齢の94歳のおばあちゃんが、3時ころ蕎麦を手繰りにきた。
女将さんにとっては、認知がいちばんすすんでいて手こずっている女性らしい。
耳が遠くて、5分前のことを忘れてこまる、と口癖のようなことをいっておられるが、
ここで見ているかぎり、耳も聞こえているし、しっかり(さすがに94歳だから、日常のことに多少不便はあるだろけど)
したおられる。

だいたい2時か3時にこられる時は「この人ぼけて、朝から何も食べてないとうので、いつもの
あったかい牛すじそばをお願い。量は少なめ。私はお昼すませたので、ホボブラジルね」というパターンが多い。
女将さんがそばを食べる時も「少なめ」といわれるので、普通一人前150gの生そばを100gにする。
その94歳のおばあちゃんは、一度100gにしたら、ぺろっと完食し、カウンターの中に「もうちょっと食べたい」目線を
投げかけたので、「少な目」といわれても、普通と同じく150gを投じて、牛筋そばをつくる。
黒七味は、女将さんが手にとり「入れ過ぎたら体に毒だから」といって、少し投じる。でもちょっとしたスキを見つけて
自分で追加したりする。その時もカウンターの中に視線をあわせ、舌をかわいくだして、首をすぼませたりする。
そのあたりの所作がかわいらしくて、女将さんいわく「この人、なんだか知らないけど、病院の先生とか、お寺の坊さんとかに
モテるのよ」

つゆそばの場合、そばを手繰った後に、丼の御汁に片口に入った蕎麦湯を入れる。
その時、直接口に入れようとするきらいがあるので、いつもあらかじめ、少しぬるめの蕎麦湯を
用意している。女将さんもこころえていて、七味と同じように自分の手元に備前の片口をよせて、
「いれるわよ」と合図して、丼にいれてあげる。
いつも、繰り返される風景だけど、アウンの呼吸のようであり、お点前のようでもあり、ぼくたちが
「いずれいく道」の案内人たちのようなやさしさが感じられたりして、こころなぐんだり。

今朝は「卵かけごはん」
昨日はじめて味噌つくりにこられた結婚ほやほやカップルが、一番にきてくれた。
味噌は完成する年末までお預けで待ち遠しいが、きっと彼らのあさごはんにTKGの回数が
多くなるように思う。
今日は「NUSUMIGIご一同様」が、味噌つくりにこられる。にぎやかな月曜日になりそうだ。感謝。