月曜の朝は卵かけごはん・・中

来週の月曜日は「味噌休み」(能登やすみと水木定休も返上しているので、来週は月火水木は、「味噌休み」)
なので、卵かけごはんと毎週100gの珈琲豆を買うお客さんは、200g買っていかれる。

ごはんを炊く珪藻土の竈は、昔ピアノがあった通りとは反対側の壁際に置いてある。
炭火をいれる時は、少し部屋の真ん中に移動させる。
壁際には、小さなテーブルがあって、向かい合って一人づつすわれる場所がある。
ピアノがなくなってから、「ここにカウンターを設置して、『壁に向かってひとりで黙って珈琲が飲める場所』を
つくろうか?」と思ったりする。

コロナ世界になってから、孤独感にさえ無まれる人が増えた半面、「ほっといて」と一人で
いたい人も増えているように思う。ひとりがけのテーブルを設置するカフェも多くなっているし、
壁に向かってひとりで飲める居酒屋もかっこうあるみたい。ラーメンの「一蘭」もそうだけど、
体育会系のにいちゃんが、接客するより、黙ってラーメンを所望する人が多い世の中になってきた。

20有余年前、ギャラリーを始めるにあたり、その道の先輩に「きたお客さんには、自分から声をかけてはダメだよ。
それっきりこなくなる可能性がある」と、忠告された。やってみて「なるほど」と思うことしきり。
散髪屋や美容室でも、「お近くですか?」とか声をかけると、それっきりこなくなる人が多いという。
喫茶店、バー、もその流れが顕著になってきた。

カウンターのあるお店も少なくなってきた。最近、うちのカウンターも、囲炉裏にしようか、と目論んでいる。
「カウンター学」というのもある(学校では、ぜったいに教えてくれない)。先週近くのカウンターしかないチーズケーキやの
主人に「カウンター学」を少し伝授した。
昔からバーでも喫茶店でも、「いいお客」というのは、カウンターの端っこに座っていた。お客さんが少ない時は、
ゆっくりと、おかわりもし、自由に会話も楽しむ。立て込んでくると、すぐに席をたってお勘定をし、次のお客さんに
譲る。お店の主人が教えるわけでもないけど、そんなお店が多かったように思う。

15年前にお店がオープンした時、カウンターにいるお客さんが、ドアがあくたびに、振り向く、
という珍現象があった。知り合いがきたのじゃないかと思っているらしい。「振り向かないで・・」
と調教するのに、3年くらいかかった(笑)勝手に(相手が望みもしないのに)、カウンターのお客さんに会話する、
というのも、普通常識的にご法度だと思う。そんな交通整理をしたりするのも、店主の仕事だと思う。
みたいなことを、長年やってきたので、自分がたまに珈琲やお酒を飲みに行くときは、黙ってひとりになれる場所を
選んできた。

ペイペイなどのキャンペーンとか、SNSで集客して、ときどきメールなどでキャンペーンを張ったりするような
ビジネスモデルが盛んな昨今。どこのお店も「スタンプラリー」しているような人たちでごった返している感は
あるけど、それもまた、令和の風物詩かな?
あとどれだけやれるかわからないけど、これからも「撮影禁止」と「現金のみ」(ときどき、場合によってはツケはきくけど)
は、守りたいと思っている。感謝。

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