いしる鍋

「湖月館」のHPをのぞくと、岩ノリの「いしる鍋」の写真がでる。
天真庵の「花まき蕎麦」も、能登の岩ノリを使い、合鹿碗(ごうろくわん)という
能登の蓋つきの漆器に入れてだす。蓋をとった瞬間に能登の磯の香がするという仕掛け。

「いしる」とは、魚醤のこと。縄文時代から、能登人たちは、イルカを中心に、魚を捕って食べてきた。
冷蔵庫も冷凍庫も無論ない時代ゆえ、それらを保存する方法として、いろんな魚を使って、「いしる」
を醸してきた。そんな流れが今日まで及んでいて、イカがとれる能登町あたりはイカの魚醤、イワシが多く
とれるところは、イワシの魚醤、砂浜が多くメギスが多くとれるところは、メギスの魚醤をつくっている。
みんな甲乙つけがたい、それぞれの味だ。

3月になると、山菜もおいしくなるけど、新若芽を「いしる鍋」にしてしゃぶしゃぶしながら、酒を飲むと、
小躍りしたくなるほどウキウキしてくる。
冬が厳しい分、北国の春は、幸せ気分が倍返し以上。

そういえば、「湖月館」に泊まった朝のテレビのニュースで、
ニューヨークタイムズでアンケートをして、「2023年にぜひいきたい都市」の第二位に
「盛岡」が選ばれた、というのがあった。

理由として、
1、東京はごちゃごちゃしすぎる(でもそこから新幹線を使うと近い)
2、盛岡は歩く宝石みたいな街(川沿いの散策が最高)
3、ヌードルが最高(わんこそば れーめん)
4、おいしい珈琲をだす喫茶店が多い(確かに昔から自家焙煎でおいしい珈琲屋さんが多いね)

旅行会社の企画にのったり、洗脳されやすい日本人にとって、灯台下暗しにて目からうろこ、みたいなニュースだった。
「どこにいっても、リトルなんじゃら、金太郎飴」みたいな街つくりから、抜け出さないと、アカンわね。

今日は16時まで営業。それ以降は「そば打ち教室」「UFO焙煎塾」
盛岡に負けないような街をめざす人、ぜひ今年は「そば打ち」と「焙煎」を極めて、あなたの街を
「歩く宝石」みたいな場所にしてください。そんな街がいっぱいになったら、日本はまた輝きだすよね。

明日は月曜日。「月曜の朝は卵かけごはん」(8時から10時)
能登珪藻土の竈に炭をいれてごはんを炊く日。その残りの炭で、焙煎した豆をブレンドすると、
「ほぼブラジル」ができます。家では「UFO」を使うと、同じレベルの「UFO珈琲」を毎日楽しめる。
UFOは別名「幸せ発見器」やない?最近そう思う。昔「ウソ発見器」みたいなんあったけど・・