能登の田舎塾!

東京から、若い女子ふたりのお弟子さまが、「田舎塾」にこられた。
金沢まで新幹線。そこでレンタカーを使って、能登の家まで。
松本清張のゼロの焦点の舞台になったヤセの断崖まできてもろうて、そこで待ち合わせ。
義経の隠し舟、とヤセの断崖を見たのち、家へ。
「畑仕事」を手伝いたいといので、一時間ばかり野良仕事。

いい汗をかいたので、近くのじんのびの湯までいってひとっぷろ浴びる。
その間に、ぼくは家で、ふくらぎと、アオリイカとタコの刺身をつくり、タコ飯を土鍋で炊き、
夕餉の準備。このあたりは、土曜日は一日漁にでない(環境保全と一種の働き方改革)ので、みんな
天気がよかった金曜日に、おそくまで伝馬船にのってアオリやふくらぎなどを釣りにいった。
「若い女子たちが遊びにくる」という噂をきいて、地元のじいちゃんたちが「能登のまいもん(うまいもん)を喰わせてやって」
と、差し入れされた魚たちばかり(タコは自分で釣った)。
能登はやさしや土までも・・・・人がとくにやさしい!

亀泉を飲みながらおそくまで談論風発。酔ってみんなで雑魚寝。
今朝は、6時に防災用の有線放送の「さざえさん」で起き、みんなでタコ釣り。
ビギナーズラックで、女子の竿のタコヤンにタコが抱き着いたけど、おしくもゲット寸前に海に逃がした。
逃がした魚は大きい。タコも大きかったみたい!

朝飯前に、柿の収穫を手伝ってもらう。先月は栗。今月は柿。里山の秋は実りがいっぱい。明日は稲刈りだ。
朝食は、ガレット。昨日さしみにしたアオリイカのゲソを使い、タコガレみたいなイカガレ。なかなかいかす味だ。
珈琲は、自分で「珪藻土焙煎器 UFO」で焙煎して、ドリップで淹れる。
東京では味わえない「田舎暮らし」を体感し、今日の午後の金沢発の新幹線で東京へもどるべく、帰っていかれた。

今日はゆっくり読書でもして、夕飯はアオリイカのゲソがまだ残っているので、しめじや野菜を
ジェノベーゼであえ、パスタにでもしようか?
などと思っていたら、近所のおばあちゃんが「今朝釣れた」といって、またふくらぎをもってきてくれた。
名前のように「福が来る」と、先人たちが名付けた意味を知る。
フクラギからガンド。冬になればブリ起こしという雷がなるごとに、ガンドが成長してブリになり、
富山湾についたころには「寒ブリ」というブランディングされた出世魚が、高値の花値段で取引されることになる。

ぼくは、出世した魚よりも、雑魚のほうが好きだ。
魚も人間も・・・
そんな光があたらなく、出世街道からはずれた人生を上手に小説にする作家がいる。「はらだみずき」
その近著「海が見える家」シリーズが、おもしろい。

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