久保さんから、次期世代の珈琲ミルの原型がおくられてきた。「珈琲グラインダー MIYOKO」
カウンターの前において、時間がある時に、ガリガリと珈琲豆をひいている。「身を粉にして働いてくれる・・MIYOKO」
普段は「石臼」でやっているのだが、それよりも原始的なスタイル。
少し粗目の珈琲豆ができる。機械のミルでやると、均一な粉はできるけど、どこか今の世の中
みたいで「個性」が失われている。教育なんてその最たるものだ。
簡単にいうと、石臼やすり鉢で珈琲の豆をひくと、手でちぎったこんにゃくが美味い、と同じ
法則ではないかと思う。熱も静電気もおきない!
昔から「強火の遠火」というのが、魚や肉を焼く時の掟。遠赤効果、輻射熱のすごさを縄文時代から
日本人は知っている。「珪藻土焙煎器UFO」で焙煎すると、まさにこの法則にドンピシャな珈琲豆が
ほっかほっかの湯気をたてて、できあがる。その湯上り美人のような珈琲豆を、「珈琲グラインダーMIYOKO」
でガリガリすると、その場が「え、ここは、珈琲やさん?」と錯覚するような空間になる。
昨日の夕方、押上文庫の文庫ちゃんが珈琲を飲みにきた。セルフカフェよろしく、珈琲豆25gをMIYOKOで
ガリガリやってもらって、それをネルで淹れた。まあるい眼鏡の向こうに、びっくりしたような眼(まなこ)。
みよこにまなこがビックリしている。
ちょうどそのタイミングで、雑誌の編集の女性が珈琲を飲みにこられた。世の中の流れに敏感な凄腕編集者は、
柱時計の横にぶらさがっている「UFO」を見逃すはずがない・・・・「え、これなんですか?」
というなり、右腕にUFOをかかえていた。
「5分でミュージックラインみたいな、焙煎器」といいながら、カセットコンロと生豆を60g用意して、
その場でUFO焙煎の実況中継が始まる。
普段は「撮影禁止のお店」ではありますが、突然取材モードになって、彼女が「あいかわらず、変なお店」
とおだててくれるので、動画の撮影が始まる。
いつものように、5分で爆ぜ、7分でシティーローストの珈琲豆が完成。いっしょに見ていた文庫ちゃんが、
もう一度MIYOKOでガリガリと珈琲豆を粉にし、それをネルで淹れて試飲会。
筆舌を超えた、不思議な珈琲をみんなで味わった。焙煎したての珈琲豆は、食べられる。3時間もすると、
食べられるレベルではなくなる。焙煎してからすぐに酸化していく。3日たつと、風味もなくなりベツモンになる。
だから参加カフェよろしく、お客さん
にも手伝ってもらって、煎りたての豆で、二酸化炭素や雑味を含んだ産まれたての珈琲を、全身の五感を解放
させて味わう・・・・これからの珈琲時間。賞味期限は3日。
先週UFOを買ってくれた若い宝石職人くんから夕方メールがきた。
「UFOで焙煎して、毎日を楽しんでいます」の後に「生の落花生を焼いたら、めちゃ美味かったです」
とのこと。若いというのは、「自由」で「自在」なのがいい。しかも彼は「独立」して生計をたてている。
「自由」「自在」「独立」・・・やっぱり時代のキーワードじゃない。
美味い落花生といえば千葉産の「半立ち」が有名。彼は若いので、その名とは無縁で前進してほしいものだ。
今日明日は12時から16時まで営業。
その後は「そば打ち教室」か「UFOの焙煎塾」
明後日から「能登休み」・・・・昨日紹介させてもろうた瑞穂の梅茶翁でも「UFO焙煎教室」
が始める予定だ。能登の羽咋(はくい)は、UFOで村おこしをした。
手をあげてくれれば、ぼくがUFOにのって、もとい、UFOをかかえて、どんな街にでも参上いたす。
「いつでも どこでも あなたでも 美味しい珈琲を焙煎できる」が信条でありまする。感謝。