昨日は、近くのシェアハウスに住む若い女子ふたりが、「引っ越します」
という挨拶にこられた。Z世代の若い子たち。
界隈は「木蜜地帯」とかいう、聞きなれない地域で、さきの戦争で空襲を
のがれた長屋などが残っていて、路地に今の救急車などが入れないところがあまたあって
「30年以内に8割の確率」という分かったようなわからない予測の大地震の時に、危うい
地域として、そんな不名誉な名前がついている。その下町の木蜜地帯も、オリンピックの影響で
だいぶ様変わりしてきた。
あまり意義がわからないままオリンピックが行われ、袖の下の腋臭みたいなキナ臭い話がプンプンする
話だけが最近よく新聞やテレビでさわがれるようになった。
それとは、少し違うけど、同じような匂いがする悪臭の中、不動産ラッシュが続いていて、木蜜地帯にも、
長屋を取り壊し、新しい住宅やマンションなどが、雨後のタケノコのように、立ち始めた。
そんな中で、逆のトレンドとして、古い建物を改装(なんでも、リノベーション、とかいうかゆくなるような言葉を使うのが
長い流行だけど・・・)して、シェアハウスやカフェなどにするのも、目立つようになった。
彼女たちは、そんな流れで、古い長屋を改装した新しいシェアハウスに住んでいた。
なにごとも「シェア」できる世代。「持つ」という概念が少ないのが特徴だ。
昔から、職を辞したり、就職口が見つからない人たちが「とりあえず、喫茶店でもやるか」という「喫茶店」が
「カフェ」に置き換わっているだけのような気もするけど・・・そして、「喫茶店」の経営というのは、昔から
そんなに簡単なことではない。
昔は「会社の寿命は30年」という説があった。平成以降は、会社法がかわって、設立しやすくなったことも
あるけど、会社の平均寿命は「5年以下」らしい。
個人経営のカフェや居酒屋は、たぶん「3年以下」ではなかろうか・・?一年もたない店も5割以上あるのでは・・
今回、「珪藻土焙煎器 UFO」ができて、近所のカフェの人たちも、習いにくるようになった。
焙煎した豆を買う、のと、自分で焙煎する、のでは、原価が天と地ほど違う。これから、もろもろの
材料費や原料代などが、高騰することが予想されるので、そうしたほがいいと思う。
お店といわず、個人の人も、家にいる時間が多く、「おーいお茶」といえば、お茶がでてくる時代でもなし、
自分でインスタントコーヒーや、缶コーヒーを飲むよりも、朝いちばんの仕事を「焙煎」にしたら、
人生の色合い、というか香りがかわってくるのではないかしらん・・
10月は、そんなIT業界のサラリーマンさんたちが「焙煎塾」に入門してくる。なるべく「一日コース」
で、卒業していってほしいものだ。
話は飛躍するが、マクドナルドの創業者のレイ・クロックがマクロナルド兄弟にあって、「このハンバーガーを
どこでも食べれるようにしよう」と決心したのが52歳の時。ケンタッキー・フライドチキンのカーネルサンダー
さんが、創業したのは、還暦を過ぎてからだ。
ようするに、「こころざし」が、しっかりしていて、「継続は力なり」を信じて、自分の道を歩く人には、
年齢は不問である、ということだ。
とくに、今みたいに、時代がうねっているような時代は、チャンスだと思う。
そんな話をしながら、ふたりの女子の引っ越し祝いに久保さんの「皮くじらの珈琲椀」をさしあげた。
昔から茶人たちの好みの順に、「一楽(楽茶碗)、二萩(萩焼き)、三唐津(唐津の中でも、皮くじらが好まれた)」
とかいわれた。ラク、ハギが二文字で、カラツが三文字なので、いいやすさで末席に甘んじているけど、圧倒的に
唐津が茶人に好まれてきた。
彼女たちが、いい歳を迎えたころ、世界中の粋人たちは、自宅でUFOで焙煎し、皮くじらの珈琲椀で
朝のコーヒーを飲むような時代を迎えるかもなんばん!感謝。