ノマド生活には、竈(カマド)が必須?

なつきくん、じゅんちゃんが能登にやってきた。
懐かしいキューブに長崎ナンバー。なんと、長崎から2日かけて、下道を
走ってここまでやってきた。さすが、ノマド生活を目指すふたりの旅らしい。
ふたりは6年前に押上から長崎に移住し、口之津で、「くちのつ巷珈琲焙煎所」を営んでいる。
じゅんちゃんは、2年前から近くのアンティークな昭和の匂いただよう美容院を自分たちでリノベして、
そこをカフェにした。ときどきギャラリー、ときどきおでんや、いつもはカフェ、という融通無碍なカフェ。
もともとオーガニックな紅茶とか、石鹸なども扱っていて、九州の天地いっぱいの力を借りて、よりパワフルに
なってきた。

2年前に雲仙で蕎麦会をやって以来の邂逅。化粧けのないじゅんちゃんの耳に「隕石ピアス」がピカピカと光っている。
「どげしたと?」と九州弁で恐る恐る聞いてみると、「さっき、コスモアイル羽咋にいって、買ってきたばい」とのこと。
さすが、精神的文化力の高いじゅんちゃんらしい。
ウェルカムドリンクの炭火珈琲を、久保さんの「新作」の唐津焼の珈琲椀で飲みながら談論風発。
般若くんがつくった茶箪笥の中の「能登ジェラトン(隕石カップ)」が気になるらしく、新しい「蕎麦猪口風でグリップつき」
の珈琲カップを見て、「久保さんの珈琲カップ、どんどん進化してるね。これお買い上げしてよかですか」というので、
OK牧場になった。

その日の朝釣ったタコを刺身にして、遊穂(UFOの町羽咋(はくい)の地酒。もちろんUFOから命名した純米酒。
どんな酒も食べ物もそうだけど、その地でとれたものは、その地で食べたり飲んだりするのが一番(地産地消)。
「おいしいものを食べる」というバブル時代の悪しき習慣から、日本の自給自足率が下がり、今は40%を切って
いるのが現状。突然の戦争モードで、小麦が高騰した。これを機に、給食がパンからお米にかわるところが多くなってきたらしい。
「本来のかたち」にもどる。日本が瑞穂の国だといわれていた原点にもどり、お米をつくる(ものつくりの原点でもあるっちゃ)、
それを食べる、にもどすだけで、日本の自給自足率があがる、というのは幼稚園生でもわかる。

話の途中でじゅんちゃんが「今回は需要なお願いごとがあります」と真顔になった。
「なんね?」と尋ねると、「私のカフェで『月曜の朝は卵かけごはん』をやってもいいですか?」とのこと。
「よかよか」と2つ返事。「どうせするなら、土鍋でお米を炊いこうかと思っとります」
というので、トイレの前の倉庫に置いたある箱をもってきて、なつきくんに手伝ってもらい御開帳。
秘蔵の「竈(かまど)」。珠洲の珪藻土の切り出しでつくってる秀逸ものだ。そこに羽釜をのせ、ごはんを
炊くと、ピカピカな立ったごはんができる。ほんなこつ。

「わたしこれでごはんを炊きた~い」とじゅんちゃん。
長崎で、「能登珪藻土竈で炊いた卵かけごはん」が始まるごとなったばい。
こんな流れが普通になったら、日本の自給自足率が限りなく100%に近づくに違いない。
縄文時代の生活が「ノマド」の原型。縄文後期に稲作が入ってきて、定住のほうに軍配があがるようになった。
経済力がついて、「おいしいものを食べる」よろしく世界中から食物を買うようになり、国力と独自の文化が下降の一途になった。
ここで、もう一度「縄文時代」までもどして、ノマド型の生活にしたらどうだろうか?
「おいしいものを食べる」が「おいしく食べる」にもどる。おいしく食べるには、気のおけない友達と食べる、に限る。

仕事もそやね。「楽で給与が高い」を目指して、いい大学にいったりしてたけど、これからは
「楽しく仕事をする」に重点をおいたほうが、人生が「ゆたか」になる。楽しく仕事をするためには、
「寝食を忘れるくらい夢中になれる天職」を見つけることだ。
「お金」にこだわると、いろんなモノやコトにひずみができるとバイ。ほんなこつ、そのへんがコツばい。
ピンチはチャンス。政治家たちは「国難」とかいっとるけど、いろいろ自分の生き方を見つめなおすいいチャンス。
大切なのは「穀(米)なん」よ。
来月は田植えをするけんね。再来月は梅仕事もするばい。「日本人にもどろうキャンペーン月間」だ。

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