100年続く店はどうつくる?

昨日は、三菱銀行にいった。ぼくは、昔からお金を扱ったり、銀行へいくのは
苦手だ。池袋時代は、かなり稼いでいたので、銀行からお歳暮(今もそんなことやっているか知らないけど・・)
などが来ていた。今は昔・・・今は銀行の近くの自販機の下あたりをのぞくのが日課(ウソ)

めずらしく、先週三菱にいってお金を卸した。会社の口座。久しぶりなので、覚えていたハズの暗証番号が
あやふやで、二回やっても、「もう一度・・・」とかいうメッセージ。三度間違うと、そのカードが使えなくなる、
くらいは了承しているが、無謀にも、三度目の正直だ、と正直にうる覚えの番号をいれたけど、ダメだった。
法人の場合は、代表者の証明(免許書など)と会社の印鑑が必要になるので、昨日の朝いちばんでいった。
まわりを見ていると、ネットバンキングなどの手続きにきている人などが何人かいた。説明を聞いているだけで、
「おれおれ詐欺」や「振込詐欺」にあいそうなくらい、目まいがする。大手の銀行も、閉店が続き、曳舟にあった
同じ銀行は昨年閉店になった。なのに、月末とはいえ、坐る椅子がないほど、混雑している。
これから、もっと世の中が渾沌としてきたら、取り付け騒ぎとか、円が暴落しそうで、金に換えよう、とか
仮想通貨の世界に円が流れていく可能性もある。そして、伝統的な「箪笥貯金」がますます増えていきそうな気配もある。
ようするに、どこを「信用するか」の問題だ。

一時間半くらいかかって、無事終了。それからいつものように徘徊散歩。
きらきら商店街で、ひさしぶりに「生ぎょうざ」を買う。3人前540円。これをフライパンで焼いて、ポン酢に
三輪福さんがつくっている「ベジラー油」を入れて食べると美味い。それから亀戸界隈を徘徊。亀戸餃子でビールを
飲もうか?などと思ったけど、今日の晩御飯も餃子になりそうなので、そのままブックオフへ・・・

入り口あたりの棚に、おもしろそうな本があった。
「京都・六曜社三代記」(帯には、「100年続く店はどうつくる?」)とある。
喫茶好きの間では、有名なお店。京都三条にあって、ドーナツと自家焙煎の珈琲がうりのお店。
ぼくがいた「からふねや」の河原町店は、そこから100mくらい下ったところにあった。
この本の中でも紹介されていた。イノダが戦後に創業。六曜社は、戦中の満州で産声をあげた小さな喫茶店。
引き上げと同時に、今の場所に移り、今は三代目が活躍されている。
亀戸駅近くの喫茶店で、珈琲を飲みながら読んだ。深煎りの珈琲に、砂糖とフレッシュがあらかじめ入っている
「あの当時の京都の珈琲」の味をと思い、砂糖とミルクをいれてみた。最近の浅煎りの珈琲では、そんな味がしない。
でも、すごく懐かしい古都の香りがした。

今日は天真庵の15歳の誕生日。珈琲の道は47年になる。あと53で100年・・・?
はなから、そんな目標をたてたこともない。何事も「きめない」ことを信条にしている。
会社をはじめて、そろそろ40年くらいになるけど、その間、ただの一度も「会議」を
やったことがない。「そんなこと自慢にしてどうする?」といわれそうだけど、「自分たちがとれなくても、
社員の給与ははらう」みたいな当たり前のことを、浮いたり沈んだりしながらも、どうにかやり続ける、
そんな日常の繰り返しの、「今ここ」の瞬間瞬間が、その人の「人生」やと思し、お店だったら100年続く途中の一歩やと思う。
ぼくは20周年など、まったく目指していない(笑)。感謝。