冬の能登くらし 福が来るよな魚をもらう

昨日、能登の家についた。
家の中の温度は5度やったけど、一ケ月近く家を空けると、数値以上の寒さを感じる。
車の中で仮眠をとるときは、昔山にのぼっていたころ使っていた寝袋にくるまる。
マイナス10度までOK牧場というすぐれもので、佐久平のパーキングの気温はマイナス1度
だったけど、くるまの中でくるまって、持参した遊穂(UFOで町おこしをした羽咋の銘酒)を
飲みながら、冬の満天星を眺めていると、「この星はすばらしいね」とつくづく思う。

家に入ると、すぐに石油ストーブをつけ、大きな薬缶でお湯をわかす。
そして、囲炉裏の炭火をおこし、燗酒用に小さな薬缶をのせる。
「一日目は料理はしない」を基本にしている。「UFOと自然農の聖地」になっている
羽咋(はくい)の神子原村(みこはらむら)の直売所(山の中にあるばってん、年商は一億以上 これからの田舎のあるべき姿がある)
で、ローマ法王にも献上した神子原米でつくったちらし寿司(みょうがとか山菜がはいっとる。550円)をふたつ、コロッケを
買ってきてたので、それをつまみに、竹葉(ちくは  能登ではじめて、世界一に輝いた酒「奥能登」の数馬酒造の燗酒用の酒)
を飲む。冬の能登にはバッハがよく似合う。バロックヴィオリンのジュリアーノ・カルミニョラとチェンバロのアンドーレ・マルコン
のバッハのソナタは、ぼく的には「冬のソナタ」以上のソナタ。其方も如何?という感じのおすすめの一枚。

今朝は寝坊して、朝6時の「さざえさん」は聞こえなかった。
今日は燃えるゴミなので、小さなごみ袋をひとつ、歩いて一分のゴミ集積場の檻に入れる。
そこから海が見える。小雨模様だけど、近所のじいちゃんたちの伝馬船が沖で枯葉のように揺れている。
昨日立ち寄った近くの温泉で地元の「北國新聞」を読んでいたら、能登のブリの初集荷のニュース
があった。市場の卸値が1k5500円也。出世魚の縁起にあやかろうと、これからクリスマス・正月にかけては、この
能登や氷見のブリは高値がつく。ぼくは、この海でタコを釣る東京人でしかないけど、春夏秋冬とおして恵の海だ。
本来は日本の海は宝がいっぱい。でも原発の汚染水や温暖化やゴミ・・・・今の日本の海は限界集落以上に限界なところにある、
のが、よくわかる。「火の用心」とおなじように、ただ「持続可能な・・」と言っているだけだは、どうにもならないところにきとるばい。

いつものように、畑のことや、留守中に雪が降ったりすると世話してくれる近所の家に、東京から「そば」と「珈琲豆」を
届けた。おばあちゃんが「いつもありがとう」といって、「昨日釣ったん・・フクラギ」というブリの60cmくらいの「福来」
をくれた。こちらこそ、いつもありがとうのつもりが、倍返しどころか、10倍以上の福が来た気分。感謝。