昨日能登の家についた。天気予報によれば、今日から一週間くらい
ずっと雨。タコ釣りにいく機会も、畑をやる時間もなく、巣ごもりになりそうなので、
クラシックのCDとか本をいっぱい車に積めてやってきた。
PCを繋げようとすると、ケーブルを忘れてきた、ことに気づく(笑)
ま、一週間くらいPCやブログを休んでも問題はないばってん、最近ネットで炭火珈琲や
隕石・元気シール等、オカルト不思議商品がよくでるので、それだけがちと心配やった。
でも残りバッテリーで、そのケーブルを注文したら、翌日届く、という時代の便利さを利用し、
さきほど到着したケーブルをつなげ、このブログを書いている。
能登にくる日の昼、近くの名前も看板もないカフェの女将が蕎麦を手繰りにこられた。
福井出身で80歳になる。このあたりで、一番古い分譲マンションにひとりで(ご主人は30年くらい前に他界)
住んでおられる。毎朝4時か5時に起きて、ごはん、みそ汁、一品いわゆる「一汁一菜」を、近くの一軒家に住む95歳
の認知のおばあちゃんの家にいき、食事を食べさせ、薬(最近、胃がんのために全摘し、薬を服用。でも食欲もあり、
まるで胃がんであったことも手術をしたことも忘れているようだと、女将は笑う)
を飲ませて、自宅にもどると、いつものご近所さんの独居老人さんたちが、「モーニングサービス」(実際、無償でやっている)
よろしく、やってくる。総入れ歯の女性が「今日のごはんはやわい」とか、「味噌は麦みそがいい」とか、勝手きままにわがまま
をいうのをシカとしながら、馬耳東風な朝餉が毎日繰り広げられている。「大変じゃありませんか?」と尋ねたら
「イヤになることはあるけど、彼女たちがひとり減り(天国に引っ越しをする)するたびに、やっぱり寂しくなるのよ」
という。
こんな女性が、ひとりいれば「老後のおひとりさま生活」が、100倍楽しくなると思う。
でもきっと、わがままなお客さまも、ちゃんと彼女たちなりに気を使ったり、ときどき女将が
落ち込んだ日などは、しゃべっているだけで元気がでるような言葉を投げかけていたり、
「お互いが楽しめる」ようなバランスができているのだと思う。
男世界の「老後の独居マンション」には、まずこのような「生きよう」はないと思う。平均年齢からいって、
そんなマンションはないか?
だからせいぜい、歳をとっても、家族や知人に「好かれる」ようなじいちゃんを目指すべきだ。
その日、女将さんがタッパーふたつをもってきてくれた。「旅の途中のお酒のつまみにして」
とのこと。ひとつは、「里いもの赤い茎(ずいき)の甘酢つけ・北陸の郷土料理」と「麩(ふ)と胡瓜の和辛子あえ・福井の郷土料理」
。仮眠をとる松代は、6度やった。車の中に常備してある寝袋にもぐり、ふたつの酒肴と遊穂(能登の地酒)を楽しむ。
零下10度でも大丈夫な寝袋を使わぬても、温かい愛情で、体もこころもポカポカになった。
朝起きて、いつものように道の駅「あらい」(高速道路と道の駅が、行き来自由)にいくと、毛だらけの里いも
に赤い茎がついているものが並んでいた。そこは新潟だけど、寒い国の人たちは、茎まで大事に食してきたんだと
再確認した。レシピは頭の中にあるばってん、都会では、そんな里芋を手にいれるすべもないし、そんなめんどうな
ことをするなら「すき家」や「よしのや」にいってごはんを食べるほうが楽である。
その道の駅の近くに「すき家」がある。昨日はそこで「豪華・しゃけの朝飯?」(550円)で朝食をとる。
お店のBGMの途中に「すき家では、クリスマスにすき家で聴きたい曲を募集してます」という声が聞こえてきた。
口に出すと、前で同じものを食べている筆子さんの口から、しゃけが吹き出すような気がしたから、だまっていたばってん・・
♪もう一度 やりなおそうって・・・・という歌詞が頭に浮かんできた。おかまのMくんの十八番(おはこ)のやしきたかじんの歌。
題名は「やっぱ すっきゃ(すき家)ねん」 ちゃんちゃん♪