オフグリッドな能登の珈琲焙煎所・・

新しい名刺には、石川県羽咋郡志賀町・・という住所を書いて
「能登の珈琲焙煎所」というのを加えた。
先月から、世界初の移動式・炭火焙煎機をつかって、能登で焙煎をしている。
「天真庵」のHpの「ほぼぶらじるを自宅で飲む」という部屋に写真をアップした。
東京では、仕事中も休みの日も、作務衣をきている。能登の家は、総持寺が近いことも
あって「禅のまち」でもあり、作務衣をきていると坊さんと間違えられるので、ジーパンとか
普通の恰好をしている。焙煎している写真はジャージ姿。池袋時代は、ホノルルマラソンをはじめ、
各地のマラソン大会にでていたし、ヨネクラボクシングジムにいく時も、いつもジャージやった。

能登は、晴れていてもすぐに曇ったり、雨になったりすることが多い。
「弁当忘れても、傘わすれるな」という格言があるほどだ。
「どこでも、いつでも、焙煎ができる」目的で、新しい焙煎機をつくったばってん、
天気が怪しい日は、畑のところにある二階建ての小屋で焙煎をしている。

もともとケチな性格なのか、母家のガス(田舎はみなプロパン)を住んで3年になるけど、
契約していない。月に10日しかいないのに、基本料を払う、のがもったいない、と思っている。
毎日、珈琲を淹れたり、タコをゆでたり、土鍋でごはんを炊いたりするのは、カセットコンロ。
先月からは、備長炭をつかって朝焙煎をするので、残った炭でお湯をわかしたり、それで顔を洗ったり、
みそ汁をつくったりするのにつかっている。もちろん冬の暖をとるのも炭火。置き床みたいな
「置き囲炉裏」を陶芸家の久保さんから譲り受け、もともと能登の古民家に鎮座して
いるみたいに、畳の間にいい感じにすわっていて、ときどき五徳の上で、鉄鍋をおき、タコ鍋
やタラ鍋をつくったり、夜は南部鉄瓶にチロリを入れて、地酒の「竹葉」などを人肌にして飲んだりする。

トイレは、世界で一番売れているアメリカのなんやらいうメーカーのコンポストトイレ。
田舎暮らしになって、なにが一番いいか?と、問われたら、「コンポストトイレにできたから」
と正直に答えるほど、いい。これから、イザという災害の時など、水も電気も使わないコンポストトイレは
「宝もの」になると思う。

水道は契約しているけど、東京のお店も能登の家も、能登の「藤瀬の霊水」を10ℓのポリに汲んで
つかっている。東京のお店は、蕎麦・珈琲・お茶をだすので、20日で50ℓほど使う。
これまで普通車で往復していたけど、この「水」が命なので、少し大きな車にして、先月から
60ℓを載せられるようになった。庭の柿を200個以上積んできたけど、まだまだ空きがある。
蕎麦道具も焙煎道具も積んで、全国どこのお座敷から声がかかっても「OK牧場」である。

焙煎所は、もちろんガスも水道も電気も契約していない。焙煎所の隣にある畑の水は、倉庫の雨樋(あまどい)
の下の部分を適当に切って、信楽の甕(茶壷や能舞台の下においているようなもの)を置いて貯める。
その中に、能登ジェラトン(隕石粉でつくった器)の「うめ星」を一個投げ込んでいる。
そうすると、ミレラルたっぷりの雨水に、宇宙からきた鉄分やマグネシウム分がたっぷりの「軟水とも硬水ともいえぬ宇宙水」
ができるしくみになっていて、その水を畑にまくと、元気な野菜がとれる。
もちろんコンポストトイレでできたたい肥を時々加えてあげると、化学的な肥料ではない自然のリンや栄養分
が土にもどる好循環なサイクルになっている。「天地の力いっぱいちょうだい農法」

電気は、東京のお店でも、日中に天気のいい日は、車の上にソーラーパネルをおき、助手席に蓄電池を
おいて充電。あまった電気もまた車に積んで能登にもっていく。佐久平あたりで仮眠をとる時も、その蓄電池(バッテリー)
のコンセントにランタンをさし、月明かりのような中で、ナイトキャップ。
また天気が悪い日は、車の中でも充電できる、というすぐれもの。これも、イザの時に役にたつ。
イザがきたら、コンビニもスーパーも空になるし、養生テープなども手に入りにくくなる。
車がなくても、ベランダでも、外に適当な台をおいても充電できるので、「モバイルソーラーパネルと蓄電池」
で検索したら、いろいろでてくる。

最近、近くにコンピュータ学校と千葉大のデザイン?設計?ができて、若者も増えてきたし、
またいろんな新しいカフェなどができてきた。築75年になる天真庵の古色蒼然さは、骨董の名品?
のようになってきた。そこで、炭火と霊水と太陽光で、お店をまわそうとしている。でも温故知新ばい。
天真庵の住所は「墨田区文花・・」。昨日また銀座の「隕石カフェ」から大量の珈琲豆の注文が
きたので、朝から炭火で焙煎。明日は文化の日。
「原発なくても、化石燃料を使わなくても、まわしていく暮らし」を、少し頭を使ってみんなで
実現していきたいものだ。文化、というのは、そんな未来に貢献できるコト(モノ)なのではないかしらん。感謝。

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