縁起のいい魚  福来る 冬近し・・

昨日は天気がいいし、移動式の焙煎機を海岸まで運び、炭火で焙煎をした。
(ネコという農業用の一輪車に、七輪をのせた世界初?の移動式焙煎機)
先月から、能登でも焙煎をするようになった。これまであまり考えてなかったけど、
生豆を洗う「水」が違うし、ミネラルたっぷりの能登の海の風が、珈琲の味に影響しないハズがない。
焙煎をしている本人の気分が一番ちがう、かもなんばん。「おいしい珈琲」の定義が根本から変わる。

途中、沖でアオリイカを釣っていた伝馬船にのった漁師さんたちが港に帰ってくる。
たぶん、この港で珈琲の焙煎香をはじめてのことだろうから、「珈琲焼いているんや」
なんていいながら、話かけてくる。
珈琲豆が天地いっぱいの力をかりて大きくハゼて、炭火焙煎の珈琲ができあがった時、思わず
拍手をいただいた。焙煎していて拍手をもらうのは、生まれてはじめてだ。

午前中いっぱい焙煎をし、家に帰ろうとしたら、ひとりの漁師さんが、魚をくれた。
東京では「イナダ」というブリの若もの。能登では「ふくらぎ」という。
福が来る、という縁起のいい魚。これから日本海の荒波にもまれて、がんど(一般にはわらさ)
になり、ぶり起こしという稲妻がくる冬に、立派なブリになる。
氷見の寒ブリは、有名。富山湾をかかえる能登の内浦でとれるブリも氷見と同じ環境のブリだ。
これから魚がますます美味しくなる。

夕餉は、朝まずめに釣ったタコの刺身と、ふくらぎを刺身にした。
久保さんの志野の四方皿に盛り付け、地酒の「遊穂」(羽咋の酒 UFOで町おこしをしたところで、この酒
もかけている)を飲む。「今宵はUFOが遊びにこないかな~」なんていう気分。感謝。

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