渋谷区立松濤美術館にいったことありますか?

先日、おっさが蕎麦を手繰りにきた。
今話題になっているアニメの竜とそばかすの姫の主役の
中村佳穂さんのファッションを数々てがけ、人気のデザイナーになって、
押上から世田谷へ引っ越しの最中。たぶん、今日が天真庵でそばを手繰る最後
の日になりそうだ。まさに「引っ越しそば」。もっとも、彼はぼくのそばのお弟子さまで
あるので、世田谷に移ってもときどき蕎麦を打ちにくる予定ではある。

カウンターの中に、「松濤美術館 開館40周年記念 白井晟一入門」(第一部2021・10月23日~12月12日 二部2022・1・4~1・30)の特別招待状を発見し、「野村さん、やばいっすね。どうして特別招待券がくるのですか?」というので、
「竜とそばかすの姫の試写会のVIP席に座るおっさのほうが、やばいっすよ」と、返した。

世界的な建築家・白井晟一・・・あまりにも存在が大きすぎるのか、以外と日本人に知られていない。
そもそも、渋谷の松濤美術館そのものが、白井晟一翁が設計したものだ。
40年たって、今更、「入門」もないような気がするけど、せっかくコロナも沈静に向かって
いるし、「こんなすごい建築家が日本にいたのか」を思い知るような体験にもなると思うので、
ぜひ足を運んでほしい。

ちなみに、天真庵の片隅で、チクタクチクタクと時を刻んでいるボンボン時計は、白井晟一
が生前愛用していたものだ。カウンターの上のアンティークなガラスのランプシェードもしかり。。
ボンボン時計の横に飾ってある「生」は、白井さんの揮毫した書である。
ぼくは、毎日それを眺めながら、「生」そばを打ったり、「生豆」を洗って焙煎したり、花を「生」けたりしながら、
「生」かされている何かに感謝し、正直な人「生」をまっとうしよう・・・みたいなことを思いながら珈琲を飲んでいる。

昨日できた「新しい名刺」の裏に、「天真庵がめざす 炭火珈琲の味」
がのってある。それも、白井さんが生前、弟子である嫡男の白井昱磨(いくま)さんに
語ったものを参考にしてつくってみたものだ。いわゆるパクリ、である。
ぼくが、蕎麦の修行をした広島の「雪花山房」は、白井昱磨さんが設計。そのご縁でそばの神様、高橋翁の
もとで、そばの特訓をして、押上に「天真庵」を結んだ。「虚白庵」(白井晟一翁のアトリエ)で教わった
ことは、大事な宝もの。
特別招待のお礼に、今朝焙煎した炭火珈琲と新しい名刺を昱磨さんちに届ける予定。

明日から22日まで「能登暮らし」。