梅酢で夏バテにもコロナにも負けない体

今年仕込んだ梅を干す季節になってきた。
梅仕事をして、一番の「おまけ」は、梅酢がたくさんとれることだ。
そばの「かえし」をつくる時、最後にキャップ一杯の梅酢を入れる。
甘味をおさえた松本の大久保醸造所の醤油でつくる極上のかえしが、
「きまる」という感じ。能登の家で、毎日のように釣ったり、いただいたりするお魚を
捌いて、ブルーの網で干すときも、梅酢をシューとミストして干すと、一味違ってくる。
もちろん、夏野菜をさっと漬物にする時も、梅酢があれば天下無敵だ。

昨日の夕方、文庫ちゃんが珈琲を飲みにきた。前日土産にもろうた松本の「女鳥羽(めとば)」
の仕込み水で珈琲を淹れてみた。これもまた、無駄な雑味を排除した珈琲が
できあがった。「松本走り」は、いただけないが、まじめで一本気な松本らしい味がした。
仕事が終わって、女鳥羽の純米酒をいただいた。珈琲と同じく、質実剛健な味を堪能した。
「湧き水」は、いいね。自噴するような気をもらえる。そんな水で淹れる珈琲やお茶やお酒
はエネルギーに満ちている。

今日の真民さんの詩にも「湧き水」がのっている。

「わたしの詩」

わたしの詩は
生きるために苦しみ
生きるために泣き
生きるためにさげすまされ
はずかしめられても
なお生きようとする
そうゆう人たちに
ささげる
わたしの願いの
かたまりであり
湧き水である      坂村真民