タコが眠っている・・が見える名人 眼は臆病だけど、すごい!

今朝は天気もいいし、明け方に元気な蚊がブーンと
起こしてくれたので、6時前から海へ・・・
毎朝、6時に「さざえさん」とか、元気な音楽が、災害用のスピーカ
から流れる。今朝はそんな具合で、港の岸壁で聴いた。
平和で、なにごともない無事な時はのどかな朝の目覚まし音楽であるが、災害時は
「避難所に急いでいってください」みたいなアナウンスになるのだろうし、
有事の時には空襲警報のサイレンになるんだろう。一寸先は、どうなるやも微妙な時代。
米中が微妙な関係になってきたけど、戦争だけはなってほしくないものだ。

港にとまっている舟の下あたりが、タコがよくいる場所。漁船が引き上げてきて、
大漁の時は、漁師が雑魚を岸壁にたくさん置き去りにする。猫やカモメの餌になる。
時々トンビやカラスもわきまえをちょうだいとやってくる。
あまった雑魚は、リリースするけど、弱った魚たちは、そのままへちで死骸になっている。
そこにタコがくるのだ。それをねらって、タコヤンを泳がすと、元気なタコが「うまそ!」
といって、抱き着いてくる。そんなやりとりがたまらない。

とか、思っていると、いつものように「タコすかし」(能登の伝統的なタコとり方法)の名人の
じいちゃんが、軽トラにのってやってきた。降りて、いつものように海の中を真剣な目つきで
のぞいている。わずか10秒くらいして、「たこが丸く眠っと~」といい、やにわに二本の竹(一本は
赤いひらひらがついていて、それでタコをおびきよせ もう一本には、するどいかぎがついていて、タコをひっかける)
をもって、15秒後に大きなタコをゲットした見事な技だ。やった!と拍手していたら、それを海水に浸けながら、
生きたまま手で捌いて、内臓を海にもどした。「こうすれば、またタコが集まってくる」とのこと。
2kくらの真蛸で、名人はそれをビニール袋に入れて、軽トラで帰っていった。滞在時間、3分。スゴイ!

タコをつる。それをさばく。梅を摘む。へたをとって、塩を入れて梅干しをつくる。
みんな「手仕事」。昨日「のむら暮らし」の田圃仕事を見た友人から「来年は参加したい」と
のメール。6月の「田圃の準備」や「一反強の田植え」・・・みんな手仕事。
そして最初は「こんな広い場所を田圃に・・」とか「これを一日で手植え・・」
とか、一瞬びびったりするけど、手を動かしていると、いつのまにかやり遂げる。
田舎暮らしの手仕事をしていると、そんなことを思うことしきり・・

昨日、新聞を読んでいたら、東北地方の農夫の格言が紹介されていて、「なるほど、これだ」と思わず手で膝を打った。

「目は臆病、手は鬼」と言うことわざらしい。自然によりそうような暮らしをしていると、自分の体の中に
内包された「宇宙(自然)」が、それと波動をあわせていく・・・そんな感覚。