今月のはじめに、105人目の味噌作りが終わり、ほっとしている。
大豆の産地、麹の種類、各ひとりひとりがもっている菌、収納する器(タッパー・甕・ホーロー・樽・・)
、保管する場所によって、味がかわってくる。105種類の「手前味噌」ができあがる、ということだ。
今年はじめて能登にいって、納屋で一年寝かせた味噌をあけて、近所のかたにお裾分けをした。
おかえしに、ざざえ、なまこ、ハチメ、こんかずけ(さばのぬかずけ)、能登名物味噌饅頭、大根、にんじん、ブロッコリー
など、やまんごと(たくさん、という九州弁)がきて、10日間、一度も買い物にいかなかった。
大豆は地元能登の珠洲の大豆、麹は茨木。来年は、能登町の麹やさんのを使うので、身土不二により近くなる。
昨日は蕎麦打ちふたり。ひとりは、3回目くらいの新人さん。夜奥様さからメールがきて、
「3人で7人分食べました」とのこと。もうひとりは、5年選手のG。5年前、二回目の蕎麦打ち
のそばを、フィアンセの家に持参した。猛反対されていた先方の家族も、キシメンからそうめんまで
の不ぞろいのそばだけど、それをわざわざもってくる人間性に惚れて?めでたく結婚し、昨日は
4歳になる嫡女のMちゃんといっしょに蕎麦を打った。
Gは、界隈の長屋の保存をライフワークにしていて、カフェにしたり、シエアハウスにしたり、その道では
有名人になってきた。ぼくのお茶のお弟子さまでもあり、原田先生のもとで花の修行をした同志でもある。
「なんとか、この長屋の街で天真庵のそば打ちを広めていきたい」と鼻息が荒い。
こちらは、そろそろ、「びんぼう」という名の「のし棒」を薪ストーブにくべて、酒でも飲もうか
なんていう境地でいるけど、このところ蕎麦打ちにくる人が増えている。
能登まで追いかけてこられても困るので、あちらには蕎麦道具を運んでいない。
ゆっくり、お茶とおちゃけの晴耕雨読の生活をしたいと思っている。
今日の「卵かけごはん」の味噌汁の味噌は、能登で寝かせた味噌。