あこがれのハワイ航路

昔そんな歌が流行った。

昨日はハワイ在住の女子が味噌をつくりにきた。
正確にいうと、昨年春に実家のある東京に里帰りした後、コロナの緊急事態に
なり、ハワイに帰れなくなった。昨年梅茶翁でいっしょに野良仕事をしたイギリス人の
ユーリ家族も同じような状況だった。

やっと4月にハワイに帰れることになり、♪あ~あ あこがれのハワイ航路
ではないけど、かつてから一度やってみたいと思っていた「味噌作り」を初体験する
ことになった。実は先週味噌つくりにきたSちゃんが、「送別会ではないけど、押上に蕎麦食べにいこう」
と誘って、餞別変わりに「味噌作り」を無理くりやらせる、というサプライ企画。
3時過ぎにきて、「文膳」という「そばやの昼酒セット」をやりながら、少し酩酊したあたりで
「実は・・・これから・・・あのストーブの上で煮込んでいる大豆を・・あなたが・・・味噌つくりして、
ハワイにもっていく・・・」という企画です、という流れだった。目を丸くして驚いた、と同時に、
そこから酒を黒豆茶にかえて、本番を待った。そして、夕方無事終了して、満面笑みで帰っていった。

日本にいると、糠床をつくったり、手前味噌をつくったり、梅干しをつくったりするのは、あたり前田のクラッカー
だが、ハワイや欧米に移住した人たちは、簡単にいかない。まず大豆のいいのが少ないので、ヒヨコ豆やほかの豆で
代用することが多いらしい。その土地土地の気候や風土にあった「食」が長い時間を醸しながら育っていく、というこっちゃね。
今年も味噌作りは100人を超えて最高記録だ。押上は300世帯くらいしかない?ので、うちだけで3割強の人
たちが、手前味噌をつくる?そんな割合で手前味噌が増えていったら、「健康で持続可能なくらし」がどこの家庭でも
実現するのだろうが、現実はさまざまな手前勝手な言い訳いいながら、朝飯ぬきや、何か月も腐らないようなパンを
食べているのが、今の日本人の「日常茶飯」らしい。

今日は久しぶりの恵みの雨。
味噌作りの人たちは、傘さして、手前味噌になる「味噌前」をもって帰ることになる。ごくろうさま。感謝。