ホットケーキがおいしい喫茶店

こないだ、小倉の井筒屋のホットケーキの話を書いたら、
近所の飲み友達のともちゃんがきて、「大山のピノキオのパンケーキがおいしいので、こんどいっしょに
いきましょう」と言われた。

そもそも、われわれが若者だった時、パンケーキ、なる言葉がなかった。ホットケーキ。
ホットパンツなんていうのも流行した時代。ミルクコーヒーが、ラテになり、ケーキ類もスイーツ
なんていう言葉で呼ばれる。関西ではアイスコーヒーは「レーコー」やった。今はそんな頼みかた
する人はいない。遊び人たちは、ビールのことをひっくり返して「ルービちょうだい」なんていったもんだ。
レモンスカッシュは短縮して「レスカ」。それを発展させて、クリームソーダを「クーソ」と
いって頼んだらカレーライスがでてきた、なんていう落語みたいな話もある。

というわけで、昨日は大山の「ピノキオ」にいってきた。
ココアとパンケーキを頼む。10人くらいお客さんがいたけど、みんなパンケーキを
頼んでいる。厨房から離れた端っこの席で、静かに本を読みながら待っていたら、携帯がなった。
よりによって「おかまのMくん」。あわてて表にでて、3分くらい話をした。
引っ越しが佳境で28日までで、どうやら終わりそう、そんな内容だった。

席にもどって、しばらくしたら、懐かしい、おもわず、あ、ホットケーキだ、という感じのヤツが
テーブルの上にのった。ココアも、ウィンナー珈琲が人気だった(ウインナーが入っているわけではない)ころの
ように、ホイップクリームが蜷局(とぐろ)を巻いている。それを壊さぬように、スプーンをそうろうと
うごかし、砂糖をまぜる。甘さひかえめで、パンケーキーとの相性がばつぐん。
東京にきて、はや40年近くなる。わざわざパンケーキを食べ歩いたことはないけど、はじめて「小倉井筒屋レベルのホットケーキ」
に出会った。

クーソでカレーがでてくるような、クソミソ、ホットケーキとパンケーキが入り混じったピーマンな話になったけど、
昨日は幸せな一日だった。感謝。