ひよこ豆で味噌つくり

3年前から、四国で「もち麦」「黒豆」をつくっておられる農家さんから
黒豆茶(黒豆を焙煎機で煎る)の煎る前の豆をおくってもらい「味噌」にしている。
すこぶる評判で、今年は、かなりの人が「黒豆味噌」に挑戦している。
できた煮汁も、土を感じさせる滋味で、そのまま「ぜんざい」にしても美味しい。
そばがきをつくって、あわせる「そばかきぜんざい」」にすると、筆舌を超えた世界にいたる。

昨年は、小豆(あずき)で味噌をつくってみた。天真庵の味噌蔵には、入りきれず、
能登でかもしている。一月にあける予定だったけど、大雪のために能登にもどれず、
お預けになった。

昨日は、向こうで知り合いになった珠洲の農家さんの大豆を仕込んだ。同じく珠洲の
揚げ浜式という古式の製塩法でつくった塩をつかって、味噌を仕込んだ。能登の身土不二。
唯一無二の味噌ができると思う。
もうひとつは、「ひよこ豆」で味噌作り。昨年の今ごろベルギーから、有名な音楽家が蕎麦を
手繰りにこられ、「ヨーロッパでは、大豆が入りにくいので、ひよこ豆でつくります」
という話を聞いて、菌活女子・筆子さんのビットがたち、初挑戦。

「粒々皆辛苦の味」
ひとつぶひとつぶに、一生懸命な命の輝きがある。

四国の農家さんの玄関に、「愛穀」と筆文字の額が飾られている。
近くに住み、死ぬまで「詩国」という詩集をつくり続けた坂村真民(さかむら しんみん)さんが揮毫した。
そこの農家の主人とは、仲良く茶のみ友達だったようだ。天真庵に飾ってある「念すれば花ひらく」
の額も、そんな縁でやってきたものだ。感謝。

今日の真民さんの日めくりカレンダー

「今」

大切なのは
かつてでもなく
これからでもない
一呼吸
一呼吸の
今である