待てば海路の日和あり・・?

今朝は、早く起きて、タコ釣りにいく準備をしていたら、雨が降ってきた。
魚釣りに大事な道具といえば、「タモも雨合羽」。
でも雨の日は基本的には、いかない。海が目の前にあるし、いつでもいける、と思っている。待てば・・の心境。
囲炉裏の灰を、鉄箸でひっくり返すと、前日の夜の炭が生きていて、真っ赤な塊が4つでてきた。
それを寄せて、まわりに新しい炭を置き、団扇で軽く風をおくると、炭に火がつき、ピチピチ
という音とともに、炭焼きの香りが漂い、部屋の中に静謐な空気が広がってくる。
火を発見した人間の功績は大だけど、今の暮らしには、火も炭も遠ざかっている・・

ラジオをつけるか、CDでバッハを聴こうか・・・などと思っていたけど、そんな凛とした空気の中で、
しばらく瞑想。意識と無意識の交差するような雑念の中にただ座っていたら、あっという間に30分がたった。
心が波打たない状態で「ゴルトベルグ変奏曲」を聴く。バッハが不眠に悩んでいた伯爵のために作った、とされる曲で、
ゴルドベルグというのは、その伯爵御用達のチェンバロ奏者の名前。こちらが毎日聴いているのは、
現代の名人・グスタフ・レオンハルトのチェンバロ。

あだっちゃんから、素敵な珠洲の珪藻土の七輪がきた。納屋の中に、船用のロープをしまう箱があって、
それを玄関にもってきて、七輪をいれたら、ぴったり収まった。昨日は、珠洲で炭焼きをしている「大野製炭工場」
に電話をして、月曜日に炭を買いにいくアポをとった。これまでは、群馬の村上温泉の近くに炭焼きじいちゃんが
いて、時々足を運んでは炭を調達していた。寄る年波で90歳近くになられて、5年前あたりから引退され、
お店の炭もネットで岩手からとっていた。せっかく、地元の珪藻土の七輪を使うことになるので、能登というか石川でも
一軒しかない製炭所にいくのは、とても楽しみだ。陶芸家・炭焼き職人・タコ焼きや・・みんな偉い!

スイッチひとつで、暖かくなったり、寒くなったりする生活が主流だけど、この世にひとつしかない
母なる大地の呼吸にあわせて、生活していく。一見不便な生活の中にわすれてしまっている「ゆたかさ」
を発見すること多し。炭火の上に梅茶翁で汲んだ湧き水を鉄瓶に入れて沸かし、その湯で、お茶や珈琲を
入れる至福は、筆舌を超えた世界。感謝&合掌!

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