能登に本店がある世界一のジェラートやさん。

昨日は、「梅茶翁」の梅林の剪定にいってきた。
梅は2月に春を真っ先に告げるように、華憐な花を咲かせる。
その花咲きの2か月前までに剪定すると、とても元気な花と、その後実をつけてくれる。
「切り上げ剪定」という。毎年は完全防備の暖か服を着こんで仕事をするけど、
昨日は小春日和で、汗ばむ陽気だった。やはり異常気象。

木も、まわりが雑草におおわれ、猪くんがまわりを掘り返したり、木の上には
モズが生贄の昆虫などを木の枝にさしたり、剪定中も、シジュウカラ、ヤマガラ、ジョウビタキたちが、
遊びにきてくれたり、にぎやかだ。脚立の上から、地面を見ると、紅葉の絨毯。
4人で20本ある梅の木を剪定する。四人とも、ついこないだまでは、
東京に暮していた。自由に清々と遊ぶ鳥や動物たちと違って、ぼくたちは「道具」を使いながら生活する。
でも、パソコンやスマホだけじゃなく、鍬や鋤や、鎌などの農具は、「自然に近い」というか、
「道らしきものを具えている」のではないか、と思う。そして人間の体も、土を耕したり、森や林の
中で、働いているほうが、「自然」なような気がする。

鳥も動物も虫たちも、「生きる」ために毎日活動をする。ぼくたちも、同じように生きるために、
いろいろな道具を使って毎日汗を流す。でも路傍にいるヘビをくわえるトンビや、小さな虫をついばむ鳥
たちの、「自然ないとなみ・よろこび」にはかなわない。ごはん食べて、クソしての自然のよろこびがすごいね。
人間世界はちと複雑で、働き方によって、詐取や詐欺や税金も問題・・・人間の社会にはめんどくさい制度が見え隠れしている。
今はシンコロのおかげで、本音と建て前の使い分けを、いろいろな場面で駆使しながら生きている。
けっこう、身近な人間関係もめんどくさいことが多くなってきた。「自分」をしっかりもたないと、もたない!

ちょっと運よく「お金持ち」になった人で、毎日働かなくてもいいような人たちも、どこか空虚な顔をしてるし、
いくらあったら老後が安心なんだろう?と日々、そんなことばかり考えている人たちの顔も暗い。
毎日が一生なんだから、「楽しいその日ぐらし」をめざせばいいかもなんばん。

たぶん、「それ」をやることによって、ほとばしるような情熱とか、喜びが体中にあふれてくる、という「それ」
をつかまんことには、中途半端な毎日になっていくのではなかろうかしらん。そんなことを思う今日このごろ。

梅茶翁の帰りに、徒歩5分のところにある「世界一のジャラートや」にいって能登大納言のジェラートを食べた。マルガージェラート。
ジャラートの世界選手権で優勝した人が、自分の生まれ育った土地に、ジェラートやをつくって、そこを「本店」にしている。
昨日は、お父さんが、ジェラートをカップによそってくれた。「ひとつごと」を貫いた人のすごさを感じるお店。感謝。