魚は切り身で泳ぐの?

と、まじに思っている子供が増えているらしい。
さかなくんじゃないけど、ギョギョッとなる今日このごろ。

話はとんで、「さかや」さん。天真庵のお酒は四つ木の杉浦酒店にお願いしている。
昨日は、杉浦さん御一行が、能登へこられ、輪島の朝市で買い物をした後、能登
の天真庵によってくれた。仙厓よろしく、「親死ね 子死ね 孫死ね」(順番に逝くのがよろし という意味)
三世代がそろって、能登紀行。

お孫のSくんも、来年は小学校にあがる。ちょうど朝釣ったタコを湯がいたばかりだったので、
生ではないけど「生・たこ」の姿煮をみせたら、目を丸くしていた。タコは東京では、アフリカ産の
ものが、足一本、二本単位で売られている。よくイラストで、はちまきをしているので、あそこが「頭」
だと思っている人が多い。あそこは、贓物が入っている。だから、まず、目と目の間に包丁を入れて〆る。
吸盤には、アニサキスとか汚れたものが入っているので、塩でもみ洗いをする。ぼくは、あまり塩からいのが
きらいなので、米ぬかで洗う。八本の脚の真名に穴がある。穴(けつ)の穴、ではない。あれが口。だから釣れたタコを
手でつかむと、その穴の穴にかまれたりして、赤く腫れあがることがあるから注意しなくてはいけない。
そんなことを昨日は、勉強できた。きっとSくんは、押上小学校で一番の「さかな通」になるに違いない。

今朝も、タコヤン棹をぶらさげて、隣の港町へ歩いていく。キジが、のどから叫ぶよいうな声で、横の茂みから
舞い上がっていったりする。日本で越冬するジョウビタキも、朝から元気に飛びまわっている。
神社近くの道路を、たぬきが歩いていた。ゆっくり後からついて歩いていたら、野良仕事をしている
おばあちゃんが「なにしてるっと」(まだ能登弁がうまくかけない)というので、
「大きなキンタマをぶらさげているかどうか、確かめようと・・」と答えたら、大きな声で笑って、
「昔は、タヌキ汁を食べていた」というので、「キンタマも食べました?」と質問したら、また大きな声で
笑いながら、手を振っていた。イヤヨイヤヨも好きのうち?

今日は潮がひいていて、タコは釣れなかった。帰り道、たぬき談義をしたおばあちゃんが、「これもっていき」
といって、畑からもぎたての、大根2本、かぶ5個、サニーレタス2こ、ピーマン5個をくれた。
海の漁獲はゼロだったけど、大豊作の幸せを味わいながら、棚田の横道をてくてく歩きながら家に帰った。
「能登はやさしや 土までも」を、朝日といっしょに思いっきり味わった。「ゆたか」を感じる毎日。

吹く風も 枝もならさぬ 君が代に
  鳴らす狸の 腹鼓かな      (田能村竹田)

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