能登の志賀町の福浦(ふくら)港に、日本で一番古い木造の灯台がある。志賀町のユルキャラが「あかりちゃん」
なのは、そこからとった。1608年(慶長13年)に日野 長兵衛が夜に航行する舟の安全のために篝火を焚いたのが始まりとされる。
その後も北前船などの「あかり」を灯し続けた。
昨日の天声人語に、新潟の糸魚川の能生港灯台(のうこうとうだい)の話がでていた。いったん国から廃止の候補
にあがっていたが、地元の有志が声をあげ、3年前に市が買い取った。GPSが発達したおかげで、灯台の役割が
時代おくれになってきているとのこと。便利を優先すると、情緒あるもの、あたたかいもの、などがどんどん絶滅危惧種
の仲間入りになる。「時代の流れ」といってしまえば、それまでだけど、そんな流れに流されてもね、と思ったり。
昨日は「灯台記念日」だったそうだ。
明日は「文化の日」。今日はそのふたつの記念日に挟まれた日。
これから「卵かけごはん」
日本海側の糸魚川から親不知(おやしらず)にかけては、昔は交通の難所だった。
今は、そこにトンネルが26個、連なっている。トンネルの中では、ラジオが入らない(東名あたりは入るところが多い)
ので、スタンゲッツなどを聴きながら、能登への道をいったり、きたりする。
最近は、神楽太鼓の「石坂亥士」(いしざか がいし)のCDを聴きながら走ることが多い。そうすると、トンネル
が、現象の世界(この世)から、実相の世界(あの世)をつなぐような感覚になって、生きているのか死んでいるのか、
など不問の境地になる。彼の太鼓を生で聴くと、よりそんな次元に瞬間移動できる。
明日、桐生市の有鄰館酒造で「月読みの楽(がく)」というイベントがあり、石坂さんの太鼓
と、三輪福さんの舞のコラボがある。古来からこの国にある「ことはじまり」や陰陽のまんだら世界を
堪能できるイベント。GOTOなんやらもいいけど、こんな素敵なイベントを文化の日に体験すると、
「精神的文化力」がアップすると思う。感謝。