と、きくと、誰もが鳥のホトトギスのことを想像すると思う。
「不如帰」と書き、家康・信長・秀吉の性格を表わすのに使われる。
「鳴くまで待とう・・・」というあれ。
天真庵の玄関横に、木賊(とくさ)とツワブキと矢羽薄(ヤバネススキ)が植わった鉢がある。
そこに、ホトギスという、薄紫した華憐な花が咲いている。植えた身のオボエがないので、鳥が運んでくれたか、風に
のって近くの庭から飛んできたものと思われる。ユリ科の多年草で漢字で「杜鵑草」と書く。こっちがし、つまり太平洋側に
多く生息する花で、茶人たちも晩秋の茶会に、茶室の床の間に好んで使ったりする。
滋味な花やけど、花言葉は「永遠にあなたのもの」というなまめかしい。つけた人間のセンスを疑う。
話は飛んで、日本三大鳴鳥(きれいな声した鳥)は、と問われると、ホトトギスやメジロとか
答える人が多いらしい。
正解の日本三大鳴鳥とは「ウグイス」「オオルリ」「コマドリ」
お茶を好む人には、一般常識やけど、「日本三大銘菓」と問われると・・・
「ひよこ」とか「東京バナナ」とか答える人が多い?「おたべ」とか?
そんなんやったらやっぱり「阿闍梨餅」のほうに軍配を上げたい。
正解は「山川」(松江)、「長生殿」(石川)、「越乃雪」(新潟)
ホトトギスとは正反対の日本海側のお菓子が勢ぞろいする。お茶の盛んなところ。
昨日はピアノの発表会だった。9回目になる。14年もお店をやり続け、ずっとピアノを
おいてあるので、その当時はまだ生まれていなかった子供たちが、
かわいらしいドレスや蝶ネクタイをしめて、演奏する姿を見ていると、孫かわいやじいさんに
なった気分になり、涙腺がゆるむ。昨日は、お昼に開店して二時間でそばが売り切れになったので、2時半に店を閉め、
都合7回蕎麦打ちをした。まだまだ元気なじいさんではあるかな?
今日は日曜日なので16時に閉店。それから「蕎麦打ち教室」
4月にシンコロで、近くで自宅待機をしていた新入社員くんのお母様が、陣中見舞いみたいに、
うちで蕎麦を手繰っていかれた。そのときに「蕎麦打ちを習いたい」というので、てっきり、
その新入社員くんかと思ったら、お母様のほうやった。「いつか年越しそばを自分で打ちたい、のが夢だった」
とのこと。毎月真剣にやっているので、今日打てば、31日のベテラン組に参加しても、ひけをとらない腕になった。
明日は月曜日なので「月曜の朝は卵かけごはん」
八郷(やさと)の「暮らしの実験室」から、新鮮な卵が昨日届いた。
昨日のまかない食は、そばが空っぽになったので、その卵で、かに玉丼をつくった。これぞまさしく「天真丼」。
メニューにしたいくらい、得意料理だけど、「なにや」かわからなくなるので、ときどき「孤独のグルメ」よろしく
まかないに作って食べる。おしまい。