能登へ集団移住?

昨日のお昼、たまたまだけど、蕎麦のお弟子さまが3人座った。
みんな「文膳」(ふみぜん)といって、「蕎麦屋の昼酒セット」を所望される。
最初に蕎麦豆腐と三種盛りがでて、それで一献が始まる。
そばが出る前に飲む酒のことを「そば前」という。居酒屋が幅をきかせる前の時代は
「蕎麦屋で酒を飲む」のが、左党の至福の時間やった。

みんなで「能登集団移住」の話で盛り上がった。3人のうち二人は「梅林ガールズ」
のメンバーでもあり、梅茶翁の梅仕事のために、毎年のように能登にきてくれ、うちにも
泊まって、能登前を酒肴に、談論を風発させたりする家族のようなメンバー。
そのひとりに、スイッチが入り、「能登移住」を真剣に検討し始めた。
傍らで、傍観者のように話をきいていた「おっさ」も、「やばいですね!」を連発し始めた。
もちろん、彼の「やばいですね」は、肯定語である。彼もときどき空き家バンクで、能登
の空き家のチャックをしているらしい。

全国津々浦々に、あまたの「空き家」がある。800万戸とも1000万戸ともいわれる。
「空き家バンク」などで検索したりすると、すぐでてくる。どの地区の役所でも、「受け入れ準備金」
みたいなものを用意している。取得する場合に100万円、修理代は、かかった費用の半分で上限100万円、
賃貸やったら、何割を負担・・・とか、候補の役所のHPを見ればすぐわかる。
あまり知られていないけど、「企業すればいくら」(平均300万)というのもある。
たとえば、東京でカフェとかをつくろうと思ったら、最初に借りる保証金だけで、300万くらい
すぐにかかるし、運転資金も、家賃が高いぶん、余計にかかる。個人で経営するカフェが、創業から
3年もつ確率は、たぶん1割もないと思う。昔からいう「センミツ」(1000に3つの確率)に
近いのではなかろうかしらん。

シンコロのおかげで、不動産価値も、マーケティングの理論も、従来のものはまったくアテにならない
時代を迎えた。ある意味、いろんなチャンスの時代。世の中が、今のように渾沌とした時代に、
ルネッサンスや、新しい価値観の生き方みたいなものが、萌芽する。坐して死を待つよりもましな選択があるはずだ。

今月の中に、天真庵から少し入った路地裏に「美容院」ができる。先日、スタッフが挨拶かわりに蕎麦を手繰りにきてくれた。
うらぶれた十間橋通りにも、美容院は四五件(よんじゅうご、じゃない。しごけん)ある。
歯医者の数とコンビニの数が同じくらいあるのかな?全国に2万件くらい。美容院は25万件くらいあるらしい。すごい数だ。
電信柱の数が20万本。それよりも、美容院のほうが多い。どんな時代になっても、「女性が美しくなりたい」という
気持ちが具現化された数値でもある。

「GOTO トラベル」で、県をまたいで移動がかしましくなってきたようだ。
旅行会社の企画にのって、「どこに泊まって」「なにを喰って」・・ボリボリ・・
もいいけど、移住先に目星をつけて、「これからの人生の旅」につながるようなことを
自分で企画する、のも一考だと思う。

人の行く 裏に道あり 花の山

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