ぶつぶつゆう暇もなく、原始的ぶつぶつ交換

昨日は梅茶翁にいって、猪に食べられた稲を見てきた。
ひさしぶりの「無農薬」の稲で、すこぶるおいしかったに違いない。
庭に白い水引きが群生してあったので、それを自分ちの庭に植えてみた。

今朝も6時に家をでて、隣の港までテクテク歩く。台風の余波もなくなり、
おじいちゃんたちは伝馬船にエギ(アオリイカの疑似餌)をつけた釣り竿をのせて、沖へ出奔。
タコもイカの疑似餌釣りにならって、タコエギ、という形でうまれた。ぼくがつかって
いるのは、「タコやん」という関西で主流になりつつあるイカの形をした疑似餌。
名前もユニークだが、それを海底でずる引きさせると、イカが鼻歌歌いながらスキップをするようで愉快だ。
今日は入れて、30秒くらいで、そのスキップがとまった。岩場の陰で、根がかりしたようにイカがうごかない。
ゆっくり棹をたてたら、大きなタコの足が象の鼻のようにゆれた。近くで舟の準備をしていた漁師たちもよってきて、
「大きいの」と大騒ぎに。でも棹をたてても、リールをまいても、ビクともしない。残り7本のあしで、岩にすいついて、
二(ぼくの手)対七の綱引き。結果、たこの勝ち。たこぶつのような足の先をエギのひっかけに残し、蛸は海へもどっていった。

その後は、「蛸スカシ」という能登の伝統的なタコ漁の名人おじいちゃんがやってきたので、その場をゆづって、
自分の家の近くの漁港で糸を垂らしたて30分くらい遊んでいた。すると沖から、うちの集落の会計係の「栄一さん」(同じ名前)
の舟がもどってきた。「どう釣れた?」と聞かれ、手をふったら、「アオリイカが釣れたので、今夜おくさんと刺身にして」
といって、2尾くれた。お返しに、珈琲豆と「そばピザの素」(そばかす)をもって、栄一さんの舟に戻ると、奥様が
海女仕事からあがってこられ、「ごちそうさま」といった後、「ほんのおかえし」といって、あわびを二つ、二匹?
くれた。なんと表現したらいいのか言葉もみつからないくらい「黄金の原始的ぶつぶつ交換地帯」。

今度何をおかえししようか、と考えていると、栄一さんが「今度、集会所で蕎麦会やってくれんね」といわれ、
OK牧場と返事した。感謝。