しゃが

昨日は東京は35度の猛暑日。
いつも、能登休みの時、となりのおっちゃん(といっても、ぼくよりひとつ下)が、
自分ちのプランターに水をあげるタイミングで、うちのプランターや植木にホースを
使って水をあげてくれる。昨日はあまりに暑い日だったので、海水浴の後のシャワー
のように、朝一の水やりをやってもろうた。下町の人は、実に親切な人が多い。

夕方に文庫ちゃんが珈琲を飲みにきた。彼は自分ちの屋上にプランターを設置し、
野菜をつくっている。先週、トマト、きゅうり、万願寺トウガラシ、ハーブを
いただいた。おかえしに、「能登ジェラトン(隕石入り器)の瓢箪」をあげた。
昔から、左党(酒飲み)には、瓢箪がよく似合う。

お店の前には、有田の火鉢がふたつ置いてある。そこに雨水をためて、植物たちに水をあげる。休み中は、文庫ちゃんがやってくれる。
下町には、ほんなこつ、親切なおかたが多かこと。
「おかげで、しゃがも元気になった」というと、「しゃが?」と不思議そうな顔をした。
漢字で、射干・著莪と書く植物。アヤメ科の多年草で林下に群生 し、高さ50〜60センチ。葉は剣状で5月ごろ、黄色い斑点のあるアヤメより小さな白い花を咲かせる(不定期やけど)。お花の原田先生がよく教室で使ってくださり、いっしょに並んで花のお稽古をした美人のTさんが、吉祥寺の庭からもってきてもろうたものだ。
原田先生も、Tさんも鬼籍に入られた。ヤバネススキや、シャガなど、花材が残り、ときどきふたりに手向けるように、花器に飾ったりする。
昨日は、押上文庫に一鉢もってかえってもろうた。そのうち、ぼくも彼に手向けられるのだろうか。自然のうつろい、というのは、そげなもんだ。

今日も東京は33度の予想。
猛暑とシンコロ・・・・暑い夏は続く。
来週の火曜日から能登休み。