山口と島根の県境に「願成就温泉」(がんじょうじゅおんせん)というのがある。
ラドンを多く含むラジウム温泉で、願わなくても美人になれる温泉。
四方を山に囲まれ、風光明媚なところで、近くの山に「成就寺」という
のがあったのが、名前の由来らしい。
近くに義経を生涯愛した「静御前」(しずかごぜん)の墓がある。
鬼に金棒みたいな「美人の湯」である。
頼朝の前で舞を命じられた静御前が詠んだうたが、いい。
しずやしず しずのおだまき くりかえし
むかしをいまに なすよしもがな
なんで兄弟なのに、あんたは弟(義経)と仲たがいをしているの、
血をわけた兄弟だから、昔のようになればいいのに・・
そんな命がけで詠んだ。命がけで恋をし、舞をまい、うたを詠んだ。すばらしい。
壇ノ浦で平家を滅ぼした義経は、頼朝の嫉妬心から、奥州に追われる。
途中、日本海側の「安宅の関」でのてんまつが、「勧進帳」として歌舞伎やお芝居で
くりかえし むかしをいまに なすよしもがな で大人気だ。
その後、能登に流された「わらび姫」にあうため、能登路を旅する。
能登の家から徒歩5分のところに、「義経の舟隠し」という名所がある。
この界隈は実際に義経が歩いた土地だ。
今朝はそんな海にルアーを投げた。大きな海にわずか10cmたらずの疑似餌(ルアー)を投げる。
それに、「いまここ」とばかりに、魚がくいついてくる。
袖振り合うも多生の縁。棹振るのもまた多生の不思議な「えにし」、である。感謝。