梅咲きかおる

IT時代にそんな風流な名前を持った友達がいた。
梅崎薫くん。
昨日は売茶翁にいき、梅林の花を見てふと思い出した。
シンコロや、次の危機?と言われるアフリカのバッタの大量発生・・
大変な時代を迎えているが、寒い能登はふきのとうの芽がで、梅が咲き、
桜も蕾になってきた。♪もうすぐは~るですねえ、彼を誘ってみませんか・・
キャンディーズの声も聴こえてくる。ふきのとう・・その名のとおり
昔は、トイレットペーパの役割をはたしていた。

昨日は、輪島を経由して珠洲にいってきた。揚げ浜式塩田で塩をつくっているおじいちゃんち。
天真庵の2月の味噌つくり、6月の梅干し作りに、大活躍している。医者やマスコミが
減塩減塩といって、塩は敬遠されがちだが、海から陸にあがってきたわれわれ人間にとって
塩はかかせない。「適塩」いうか、ちゃんとした作り方で生成された塩を台所におきたいものだ。
コンビニにいっても「塩むすび」を売っているけど、お母さんが愛情もってむすんだ塩むすび、
とは似て非なるもの。味噌作りや梅干しつくりに参加される家では、こどもたちが学校から
帰ってきて、「自分で塩むすびをつくる」家も何軒かある。健康家族だ。

輪島といえば朝市。能登の観光名所になっていて、いつも朝から観光バスが10台くらい
並んでいる。昨日は2台だった。ここにもシンコロの影響が顕著にでているようだ。
「黙っていても観光客がぞろぞろくる」ような場所では、お店も努力しないので、接客態度や
味が「?」のようなところが多い。この機会にみんな「でなおし」やね。まだ朝市にはいったことがない。
10月の茶会の時にお弟子様といっしょに泊まった「のとじ荘」にいって、ひとっぷろ浴びた。600円。
やはりゆっくりしていて、海と見附島が見える露天風呂で、ひとり瞑想湯。

梅茶翁についたのが3時過ぎ。ちょうどシンゴちゃんが斧で薪割りをしていた。
今年の冬はペチカが完成するし、新しい薪ストーブも設置されていて、一日二時間くらい
やるらしい。昔取った杵柄、とまでいえないけど、ひさしぶりに斧を借りて薪を割った。
畑を耕すときの鍬と同じく、力まかせにするのではなく、道具の重さに、人が波動をあわせて動く、
というのがコツ。昔は、薪割りをすると、妊婦さんが大きなうんこをするがごとく、安産だったらしい。
野口整体の野口晴哉さんの本なんかにも書いてあったように思う。すもうの「しこ」みたいなもんやね。
もっとも妊婦さんがしこふむと、女力士みたいな恰好になるけど・・

一汗書いた後に、「つくし鮨」にいって新年会。
昨年、お店の主人が離婚したお祝いに、久保さんの備前の長皿をあげた。
夜の「おまかせ」では、その皿に一品づつ主人がひとてまかけた逸品の鮨がでてくる。
今年はあまりブリがとれてないけど、昨日のブリの10日寝かせたにぎりは最高で、
酒がのどを落ちる時に、グビグビとなった。ハチメ、ガンド、かわはぎ・・能登前の魚の鮨は美味い!
地産地消で、そこから徒歩2分の
数馬酒造の「竹葉」(ちくは)の純米酒とここの鮨は、二人三脚のごとし。
1月にここで鮨を食べた「さかなくん」の落書き(みごと)が、壁の黒板にかかれてある。
彼もここの鮨を食べて「ギョギョ・・」と感動したようだ。