年年歳歳、花相い似たり、年年歳歳、人同じからず・・・そんな禅語がある。
花も、人も、卵かけごはんも、私たちが生きている「今ここ」も毎日毎日違っている。
シンコロのおかげで、そんなことを世界中の人たちが感じているのではなかろうか。
今週の木曜日まで「能登休み」。
その間は、朝ごはんは「ガレット」が多い。東京で打ったそばのかす(そばかす)を冷凍して
もってきている。それにチーズとのりをのせて焼く。「無限シードル」ももってきたので、
またワンランクあがったような朝ごはん。お店が近くにないこともあるけど、能登の生活は基本
「お金をかけない」がモットー。
天真庵の月曜日は8時から10時まで「卵かけごはん」
ごはんは、能登の棚田で作られたお米に、四国の「媛もち麦」を入れてたく。もち麦は
お米の20倍くらいの繊維質がある。その名のとおり、もちもちして、卵かけごはんや、
カレーや酢飯にもあう。玄米がいちぶ流行しているけど、陽性の人にはうまく感じないし、
咀嚼力の低下した現代人には、微妙な相性みたい。友人が結婚して、「毎日食べさせられる」
と嘆いていた。「離婚したら・・・」といったことがある。そのとおりになった。
原理原則に縛られるのは窮屈であ~る。
卵は「暮らしの実験室」から調達。平飼いで、ちゃんと♂と♀がいっしょに暮している家でときどきエッチもして
できた卵。餌も無農薬の野菜のあまったもんを食べさせている。毎年暮れには、そばの収穫祭と
蕎麦打ちをやっているとこ。黄身が市販されている「黄金なんちゃら・・」とか「赤玉ハニー。。卵(そんなのないか)」
などに比べて薄いので「え、ちょっと栄養が足らないののでは・・」とか「安いの使っているの・・」
とか思われているふしがある。
そんなときは「常識を疑いなさい。誇大広告や、メディアに影響されすぎてないか・・」といい、説明してあげる。
黄金色や赤色にするのは、餌に、いろんなもんを混ぜているのだ。薄い黄色の卵が「健康卵」
漬物は、夏は「ぬかずけ」が多い。胡瓜がおいしくなるから。きゅうり胡瓜とか南瓜(カボチャ)とか西瓜(すいか)とか「瓜」
がつくもんを食べると、腎臓にいい。
天真庵の糠床には「うめ星」(隕石玉)がしのばせてある。錆びたくぎを入れたり、さびたフライパンで糠づけをつけると美味い・・
これもおばあちゃんの智慧袋に入っているもんだ。
これから、シンコロや放射能の中で暮らしていくぼくたちの、必需品のような気がする。
醤油も「卵かけごはん専用」みたいなんが、いろんなところででている。裏みて、どんなんが入って
いるかよく吟味してね。天真庵は「かえし」を使う。
開店当時から、松本の「大久保醸造所」の醤油で「かえし」を使う。
こんなホンモノの調味料を台所におくと、料理の味もかわってくるけど、家族の健康がかわってくるよ。
毎日、椎茸と昆布と鰹節を使って出汁をとり、そこにその「かえし」を入れて、冷やして「そばつゆ」
をつくる。だから「かえし」はそばやの「命」やねん。
「そばは江戸がうまい」というけど、これも「常識を疑え!」思う。関西のほうが「出汁の文化」が一枚上のような気がする。
京都から取り寄せる鰹節も、出汁にした後は、フライパンで「ふりかけ」をつくり、卵かけごはんの日にだす。捨てるとこなしやねん。
かえしを作る時に、最後に「塩」と「梅酢」を入れる。塩は珠洲で揚げ浜式の塩を使う。
梅酢は、売茶翁の梅林で採れた梅で梅干しをつくった「おまけ」。漬けもんにしたり、魚を干すときにつけたり、
「かえし」に入れる。鶴の恩「かえし」みたいだ。
今日は、これから珠洲にその塩を調達にいったあと、売茶翁の梅林にいって、新年会。
6月には、またいつものように「梅林ガールズ」たちと、梅をとって、東京で「梅干しつくり」
をやる。
ちゃんとしたお米・味噌・野菜・ぬかずけ・・・それだけあれば、どんな時代になっても、なんとかなる、と思う。感謝。