静かな銀ブラ・・

今週はコロナ現象で「女史会」「英語」「かっぽれ」が中止になった。
おかげで、読書の春とばかりに、積んである本をかたっぱしから読みながら酒を飲む夜
が続いた。なかなか至福の時だ。

今日は二階で「普茶料理の会」がある。大手の人たちも外出禁止令がでているような昨今・・
こっそりと「こんな時こそ」で、予約が入った。
この会は、まず煎茶をだし、その後に京都の樽源の湯豆腐桶で湯豆腐を出す。
その時、湯豆腐桶の暖源は、電気でもガスでもない。備長炭。
ちょうど、予備の備長炭が少なくなったので、合羽橋まで歩いていった。
いつもは、人力車などがたむろしている浅草も、外国人の数が減り、日本人も少ない。
昭和の終わりから平成のはじめの浅草を思い出した。お店は大変だろうが、放し飼いの動物園みたい
なんよりましだ。

合羽橋も、包丁やに外人がいる以外は、いつもの半分以下のような感じ。備長炭を売っているお店で
若者が四角い七輪を買おうとしている。珠洲の珪藻土でできたものだ。焼き鳥屋を始めるらしい。
最近、カウンターで鮨のように高級な焼き鳥を食べる店が流行っているようだ。そんなお店はだいたい
珠洲の珪藻土の四角い七輪をカウンターに置いて焼くらしい。七輪としては高いけど、遠赤効果と演出効果
が抜群だ。能登の人たちは、大概この珪藻土の七輪を使っている。
能登の天真庵も海のきわにあり、近くの漁師さんたちがさざえなどを、くれたりすると、
すぐに七輪でつぼ焼きにして、酒のつまみにする。オール電化にする家も多いけど、
「味」の深見が違うのであ~る。不便な暮らしの中に「ゆたかさ」が隠れている。これも隠し味。

昨日は、銀座の隕石直売所の「星の王子」からメールがきて「久保さんのオリベの土鍋がほしい~」
ときたので、マスクをして都営浅草線で宝町でおりて、銀ブラ。こないだまでは、
銀座一丁目に骨董屋があり、よく掛け軸を買いにいった。東大をでて骨董屋になった主人も85歳
を超え、隠居。今は目黒のマンションで暮らしている。ときどき「遊びにおいで」というハガキがくるのだが、
ご無沙汰している。銀座のお店兼自宅も取り壊され、ビルになっていた。横にあった小さな公園まで
地上げされたようだ。どんどん街がかわっていく。
その後改装中の山野楽器でメセニーの新しいCD「パット・メセニー・フロム・ディス・プレイス」
を買って、隕石屋へ・・・

相変わらず、お客さんがひっきりなしできていて、土鍋を置いて、「じゃ~」とおいとま。
まつやの地下の「茶の葉」で、煎茶をいただきながら、ひとり茶。
銀ブラとは「銀座でブラジル」、つまり喫茶店で珈琲を飲む、が起源らしい。
でもぼくの銀ブラは、茶の葉の煎茶。「銀セン」である。鹿児島の「かぶせ茶」
の香りに春を感じる至福の時間だった。

明日は「シャンソン」があるので、16時閉店。
コロナの影響で、人が歩いていないけど、明日あたり有吉くんあたりが歩いて蕎麦を手繰りにくるのではないか・・そんな気がする。

7日(土)弾き語りシャンソン ライブ

演奏:上原英里(唄&ギター)

19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)