味噌つくり  あとひとり 

いよいよ味噌作りもゴールが見えてきた。
コロナウィルスの影響で、外出や濃厚接触を敬遠するフンイキが充満して
いるのにかかわらず、スームーズに98人の菌活が無事終わろうとしている。
「一言が人を殺す」とかいう言葉がある。反対に一言で命を救うこともある。
「菌」もしかり。人を殺す菌もあれば、生かす菌もある。紙一重だ。

昨日は近所のアーティスト2人の女子が味噌作りにきた。
最初のS子は天真庵でライブをやったことがある歌姫。モデルなんかもやって、
プロ級の美人。もう5回目の味噌。「カナタ」の音楽に反応。さすが。
味噌つくりの後にカウンターに座り「お酒ください!」という。
いつも、冷の純米酒あたりを飲むのが好きな子だ。九州人の乳、いや父の
DNAをもっているので酒がめっぽう強い。「今日は燗にしとけや」というと、
「え~ 燗はちょっと・・・」というので「いつものパターンで飲んだり食ったりしても新しい人生
は開けない。男運をあげるためにも今日は燗でいけや」と半ば強制的に能登の「竹葉」をだす。
猪口を選ぶとき「ころ久保さんの黄色・・・」という。「黄瀬戸(キゼト)といいなさい」と教えると、
「ハイ」と答える。素直そうなやりとりだが、いつも同じ猪口を選んで「久保さんのキイロ」という。
人生はフラクタル・・・繰り返す。

猪口をビールグラスを飲むごとく飲む。(親指を猪口の口より1センチくらい下を持ち、指の上あたりで飲む)これもいつものスタイル。
「親指と人差し指を2センチくらい離して握り、その真ん中より少し右あたりに口をつけて飲むと、いい女っぷりがもっとあがる」
と教える。カウンターに座った常連さんたちが笑う。ほんとうにうるさいオヤジだ。歌舞伎の女形の人が酒を飲む姿が艶っぽい。
福助なんかが酒を飲む姿は見ているだけでオクゾクっとくるもんだ。今日日のいい女も少しまねてほしいと思う。
「今年いくつになる?」と聞くと「もう35ですよ」とこと。「今日教えたような飲み方すると、いい男がよってくる」と
いうと、ニコッと笑った。

最後が名前は違うけど「Sちゃん」だ。たまちゃんの三味線の弟子だった。味噌作りは二回目。
このこも「カナタ」の音源に合わせて、体を揺らしながら味噌つくりをしている。
終わった後にミルクコーヒーを飲みながら談論風発。いろいろな約100家族の味噌つくりがほぼ終わりに近づいてきた。
百家族のそれぞれの「家庭の味」の真ん中にある味噌。そして100人の悲喜こもごもの人生で味付けされた味噌。
いろんな「かもす」とふれあいながらの一か月。ありがとうございました。感謝。

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