白玉の歯に「しみとおる」秋の夜の酒は静かに飲むべかりけり(牧水)

月と卵をかけたわけではないけど、311があった2011年の一月から
「月曜の朝は卵かけごはん」をやっている。8時から10時。朝ごはんをちゃんと家で
食べている人には、無用な「朝定」やし、めしを準備する時間的余裕のない人たちに
とっては、中途半端な時間帯かもしれない。

地味だけど、「アド街?」(自分はテレビを見ないので、今やっているのかもしらへんけど)で、
スタジオで食べる、とかいう機会があり、その時は、開店前から行列ができた。
ほんまに、日本人は洗脳されやすい。今は常連さんがほとんどだけど、まじめに
「平飼いの卵」「もち麦ごはん」「うめ星入り糠味噌でつくった香のもの」「卵かけごはん用かえし」(ちょっと専門用語)
をつかってやっている。卵を入れる蕎麦チョコは、久保さんが轆轤(ろくろ)をひいたものを四国の南條先生ところへ
もっていって、寒山拾得の絵を描いてもらい、また久保さんの窯にもっていって焼いてもらったものだ。

311の時を機転に、若い人たちが田舎のほうに移住すること、が顕著になってきた。
福岡の「糸島」あたりは、移住者のメッカみたいなところだ。ぼくは最初、福島あたりに
移住する予定でいた。「旅人」(たびと)という街のひびきと空気が大好きで、何度も通い「空き家」
を探した。途中に原発があった。あんな風光明媚なとこになんで?という違和感があった。
でも「これ」という物件と縁がなく、押上のうらぶれた商店街にくち枯れそうな建物と出会い
2007年に上池袋から押上に移住してきた。

そして昨年から能登の志賀町で月の10日は暮らしている。あまり知られていないが、志賀町にも原発がある。
日本海側は、「原発銀座」のようなところもある。なんかこの時代に「不似合い?」な感じが否めない。
昨日、ローマ教皇が長崎・広島を訪問し、世界に「核兵器廃絶」のメッセージをだした。
トランプの耳に届いたのだろうか?日本にきて、ゴルフやヨルフをやってボリボリ。。なんていう時代ではない。

能登の羽咋(はくい)というところは、UFOと自然農で村おこしに成功した街。そこの象徴みたいな
「コスモアイル羽咋」にときどき遊びにいく。その時、今は休止している「原発」の前を通る。
自然農でできた米を食べてくれたのが「ローマ法王」で、「ローマ法王に米を食べさせた男」(講談社/高野誠鮮)
に詳しく書かれている。彼と先々月あってきた。日常会話が「宇宙的」である。
アメリカ、ロシア、中国、日本、朝鮮半島・・・・そんなセクト主義みたいなもんで、
ソロバンをカチャカチャやっていても、ほんとうの平和など実現するはずもない。
核も原発も抜き、「飛車角抜き」で将棋をさすようなもんかもしれないけど、地球はそのくらい危機に瀕している、と思う。
今日の「天声人語」のしめの言葉でしめる。

ローマ教皇の言葉がいまも耳の奥から聞こえる。宗教の違いを超えて、胸にしみとおる

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