こないだまで暑い暑いいうとったのに、急に寒くなった。
近くのマンションから蕎麦を手繰りにきた社長が開口一番「寒いですね」
といって、震えた声でいった。炭はおきているし、昨日から石油ストーブを
使っているけど、会社もマンションの中も、エアコンで調整されているので、
自然と呼吸を整えたりする動物的能力が少し、いやだいぶ落ちてきてるのだと思う。
横浜の助平セラピストが、
「マンションなんかでヨー、おばさんといたしたりすると、エアコンの風があそこに
あたっただけで、乾いちゃってよ、はいらないんだよ。」なんていいながら、スケベ顔をして笑う。
今年の夏にペレットストーブを購入した。北原白秋のペチカではないけど、♪雪の降る夜は 楽しいペーチカ
で、寒い日が一転して楽しくなる。この星で人間は反省をかさね、火を発見した。
一昨日は友とストーブの火に薬缶をかけ、久保さんの志野の燗鍋に竹葉(ちくは)をいれ、ぬる燗を飲んだ。
酒肴は風呂吹き大根。冬の酒肴の王様だ。自家製の梅味噌に青唐辛子を隠し味にすると、風呂吹き大根の味
がさえ、飲むほどにまるで美人と混浴をしているような錯覚に落ちる。
中国の詩人「陶淵明」は酒がこよなく好きだった。高級官僚をすぐにやめ、「帰去来辞」を書いた。
「飲酒詩」の中では酒のことを「忘憂物」といった。その字のごとく、憂いを忘れ去ってくれる物。
能登の家にも、南條先生が書いた陶淵明の詩が軸にして飾ってある。
その中に「山海経を読む」と題した詩があり、最後の二行がいい。
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俯仰終宇宙 ふぎょうして宇宙を終(つ)くし
不落復何如 楽しまずして復(ま)た如何(いかん)せん
「魂を宇宙に逍遥して「いまここ」を楽しんでいる。
この広大無辺な宇宙には、UFOも宇宙人👽もいるだろう。そんな不思議な縁を楽しまない手はない」・・ そんな意味か*かなり拡大解釈?
今日は久保さんの隕石入りの器がいっぱい飛んでくる。銀座の「隕石直売所」から注文をもらったものだ。
そんな器に「遊穂(御祖酒造・UFOで町おこしをした羽咋(はくい)の地酒)」でもなみなみ注いで、宇宙や人生や
艶っぽい話しながら飲む。まさに「忘憂物」である。
陶淵明の有名な言葉に「歳月人を待たず」というのもある。命短し恋せよ乙女みたいなもんや。短い人生を楽しも。感謝。