能登は65歳以上の人が半分を超える。いわゆる限界集落の半島。田舎はどこも似たりよったり。
でも後期高齢者といわれるばあちゃんが海にもぐり、さざえやあわびを採ったり、
じいちゃんたちも毎朝伝馬船にのって、沖にでかけ今だとアオリイカやガンド(ぶりの手前の魚)を
釣ったり、昼間は畑を耕し、自然に寄り添い、自然の恵みを享受しながら生き暮らしている。
能登だけの問題ではなく高齢者社会は、日本全体、そして世界の問題になっている。
ここ墨田区でも、ときどき乳母車をひきながら歩く高齢者が、大きな道路を渡るのに躊躇したり、タクシーを待って
いるのに待ちくたびれたり、自分が今どこにいるのかわからなくなってきかれたり、といったことが
日常になりつつある。
昨日は「出かけるときに鍵をわすれて、自分の家に入れなくなったおばあちゃん」が
ほぼぶらじるを飲みにきた。ときどき、同じようなケースで天真庵デビューするおばあちゃんが
いる。でもきのうのおばあちゃんは、ピアノの横のテーブルに座り、扇子をかばんからとりだし、少し遠慮がちの小さな声で
小唄を口ずさみながら、珈琲を飲んでいた。花街に近いこの街では、こんな風景もめずらしくない。
粋なもんだね、おとみさん。芸は身を助け、老後のあまたある暇な時間を有効に使える手段でもある。
「締め出し」は田舎では考えられないかも。そもそも出かける時に鍵をかけない。もしも最悪締め出しを
喰っても、時間をつぶせるカフェが近くにある?
能登の家で考えてみると、一番近い店(酒屋のようなよろずやさん)まで徒歩25分。
でも、往復50分に、お店のじいちゃんと話をすると、最低40分くらいはかかるので、
カフェで過ごすより時間かせぎはできるかもなんばん。どこにいても、何がおこっても「こころのおきどころ次第」だということか。
今日は日曜日なので16時閉店。それから「蕎麦打ち教室」
10月12日(土) 成川正憲ギターライブ・・・「おぶせびと」を検索すると、成川さんのギターと
小布施に生きる人たちの映像が見られる。
演奏:成川正憲(ギター)
19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)
19日(土) 山本竹勇 津軽三味線の世界
演奏:山本竹勇(ギター)
18時開場 19時開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)