醸す

昨日の朝、近くの香取神社に散歩にいったら、梅が満開になった。
冬の寒さを耐え、春一番を告げるような華憐な梅の花。昨日もポカポカ陽気
だったので、どこか拍子抜けするような感じでもあるが・・

先月能登の梅茶翁の梅の木を剪定した。きっともうすぐあちらの梅も満開になるに違いない。
瑞穂(みずほ)という古式ゆかしい土地に、梅の木が20本ちょっとある。昨年は実家の父の具合が悪くなり、
小松空港から福岡にとんぼ返りをして、梅の収穫祭には参加できなかった。今年はまた梅林ガールズたちと、
梅仕事ができるのが楽しみである。近くのマルガージェラートも楽しみである。

何十回と読み直した本に「土を喰らう日々」というのがある。水上勉さんの本だ。
若いころ、若狭から京都の寺に預けられ、「典座」(てんぞ)よろしく、老師の食事や身の回り
の世話をしていたころに身につけた精進料理を書いた本だ。「梅仕事」を書いたところにこんな文
があり、何度かを読んだ時に赤鉛筆の線がひいてある。

手作り梅には、手をつくすだけの自分の歴史が、そこにまぶれついている。(略)
人は、手でつくることにおいて、はじめて自然の土と共にある。
たとえ、一粒の梅であれ葡萄であれ、西の人であれ、東の人であれ、ちがいはしない。

今日の夜は「ゆるゆるヨガ」
そういえば、昨日はじめて味噌作りにきた女性も、ヨガの先生だった。
薬膳料理の先生もやっているらしく、味噌つくりの後に、「中島屋」を飲みながら話が尽きなかった。
「菌活」で醸す仲間の輪も、静かに優美に広がっていく。

明日は日曜日。16時まで営業。それから「蕎麦打ち教室」
月曜日の朝は「卵かけごはん」