梅林も雪景色

昨日の能登は雪景色。
美術館のある志賀町は、北風が吹き、海は白い泡をつくり
東宝映画の始まりのような景色だった。北前船で栄えた輪島の海で
写真を撮ろうとしたら、手がかじかんで、寒気でカメラを持つ手の感覚
もおかしくなりそうだ。
「能登は寒いでしょ?」とよくいわれる。でも寒いからこそ、海の幸もうまいし、
海藻なんて東京では見たことがないようなものが地元のスーパー(なぜだか、「どんたく」というのがある)

輪島から山のほうに車を走らせると、一時間くらいで梅茶翁につく。志賀町以上に雪が深い。
さっそく、さばを6匹さばく。梅などを干す笊に、「はら 背 はら」と3枚におろしたさばの半身をならべ、
能登の塩でべた塩にして約一時間。その後、水洗いをし、酢に20分つけ、骨と皮をはぐと、できあがり。
太平洋側のさばと日本海側のさばは、環境もさることばがら、味がべつものだと思う。

昼ごはんは軽く「マクロヴィ風のごはん」と「しめ鯖」。
それから歩いて梅林にいき、剪定。凍えるような雪景色の中で、もう梅は蕾がふくらんでいて、気
のはやい枝には、華憐な花が咲いていた。自然とは人の営みよりはるか先に、息づいているみたいだ。

3時間ほど汗を流し、能登町にある津久司鮨で新年会。地元前の鮨を堪能する。
「能登は魚がうまい」などというと、一年生の国語の教科書みたいだけど、寿司道、
とうののがあると、きっと師範代かそれに準ずるようなレベルにある、とつくづく思う。

それからたぬきさんとかと遭遇しながら雪道を一時間半ちょっとかかり志賀町にもどる。
朝ごはんを食べ、これから東京に向けて出発。